神戸・元町高架下にあるアートスペース「プラネットEartH(アース)」(神戸市中央区元町高架通)内のギャラリー「Pocket美術函モトコー」で現在、遺作展「東山嘉事(かじ)-最後の晩餐シリーズ-展」が開催されている。
2008年12月にオープンした同店が5周年を迎えたことを記念して開く同展。東山嘉事の発想の自由さとキャパシティーの広さを再認識し、次のステップにつなげたいと企画した。
1934(昭和9)年大阪生まれ。1986(昭和61)年には「第1回八木一夫賞現代陶芸展」大賞を受賞。数々の各種公募展で入賞・入選、2006年に亡くなった。店内にはオープン当初より、東山嘉事の作品でほぼ本物の牛と同じ大きさの牛のオブジェ「モーモーモー」を展示しており、同展のきっかけとなった。今では同店関係者や来店客の「アイドル的存在」(同店の宮崎みよしさん)だという。
会場には、阪神・淡路大震災がテーマのものや同展のタイトルにもなっている「最後の晩餐」をイメージしたコラージュ作品など26点を展示。制作に用いた素材、形式、題材もさまざまだ。最終日の13時~16時には「プラネットEartH-大晩餐会(歌舞音曲付き)」の開催も予定している。
東山嘉事とはアート仲間だったという宮崎さんは「東山さんは自由な人。これだけ自由な精神を持っている人は少ない。いろんなことをクリエーティブに考える能力は素晴らしい」と話す。「6年目のスタートとして新たな気持ちで進みたい。アートや音楽など人を作り出すものの面白さをここから発信したい」と意欲を見せる。
開催時間は11時~19時(最終日は17時まで)。入場無料。12月23日まで(16日は定休)。