歌舞伎役者の片岡愛之助さん、「歌舞伎の楽しみ」テーマに講演

「歌舞伎の楽しみ」について講演を行う片岡愛之助さん

「歌舞伎の楽しみ」について講演を行う片岡愛之助さん

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 フェリシモ(神戸市中央区浪花町)主催の「神戸学校」が7月11日、歌舞伎役者の片岡愛之助さんを迎えてエスパスフェリシモホール(須磨区)で開催された。テーマは「歌舞伎の楽しみ~表現すること 継承すること~」。

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 講演では片岡さんが歌舞伎との出会いについて、「親が塾代わりにと申し込んだ子役オーディションがきっかけ。テレビの子役出演や商業演劇を経て、9歳の時に歌舞伎の世界へ入った」と振り返った。「歌舞伎界は現在、血のつながった方が名を受け継ぐことが多いが、僕は一般家庭の出身。歌舞伎は1カ月休みなく続くものなので、その間小学校も休まなければいけない。勉強が遅れるのが大変だったが、『やりたいからやる』という子どもながらの素直さから始まった」とも。

 ほかにも会場内に太鼓をたたく音を流し、たたき方の違いによってそれが何を表しているかを参加者が答えた。リズムや太鼓をたたく力の強さで「川の流れる音」「激しい雨音」「雪の降る音」を表した音に、歌舞伎好きの参加者は間違うことなく次々と答えた。

 続く質疑応答では、「現在も巡業中。今日も山形県から飛行機で神戸に来た」と話す片岡さんは参加者から「忙しい毎日、体調管理はどんなことをしているのか」と問われ、「基本ですが、手洗い・うがいと、ヤクルトと青汁(笑)」と答え、会場から笑いを誘った。「この世界に入って良かったと感じる瞬間」を問われると、「『舞台を見て元気がで出た』などとファンの方々から手紙をいただいたとき。人の役に立っていると『生きていること』を実感できた」と話す。

 片岡さんは1981(昭和56)年、十三代目片岡仁左衛門の部屋子となり片岡千代丸を名乗り初舞台。昨年末、上方舞の楳茂都流の四代目家元扇性を襲名。今年6月より公開の映画「築城せよ!」では主演を務める。

 フェリシモが主催する「神戸学校」は1995年の阪神淡路大震災をきっかけにスタートし、今回で147回目を数えた。参加料は全額、「あしなが育英会」の神戸レインボーハウス運営支援に活用される。

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