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近代洋服発祥の地で「神戸洋服合同フェス」-数百種類の生地取りそろえ

1964(昭和39)年から桜谷洋服店を営んでいる櫻谷紀雄さん

1964(昭和39)年から桜谷洋服店を営んでいる櫻谷紀雄さん

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 神戸クリスタルタワー(神戸市中央区東川崎町1)3階展示場で3月26日・27日、「神戸洋服合同フェスティバル-2011春夏 メンズ&レディース オーダーフェア」が開催された。

国産・インポートブランドなど数百種類の生地を取りそろえ、約3,000点以上の商品を展示販売

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 1976(昭和51)年に兵庫県洋服商工業協同組合の主催で始まった同イベント。神戸を中心とした阪神間の洋服店が春と秋の年2回、合同で開催している。

 同組合の理事長・井場幸男さんは「神戸は近代洋服発祥の地とされている。1869(明治2)年、英国人カベル氏(通称)が元居留地(現東遊園地付近)16番館に店を開いたのが神戸での洋服店の始まり」と話す。1973(昭和48)年に神戸商工会議所や神戸市などが「ファッション都市神戸」を宣言し、ファッション産業を服飾に限らず、衣・食・住・遊の各分野の新しいライフスタイルであると提案した。翌年10月、「日本近代洋服発祥の地」の顕彰碑が東遊園地(加納町6)に建立され、「神戸洋服といえば日本を代表する洋服(=背広服)ブランドとして知られるようになった」という。

 「当組合では、神戸に背広服が誕生してからの約140年、テーラーの伝統を担い、神戸洋服を継承する活動を行っている。まだ知名度が低いように感じているが、兵庫県と神戸市では『神戸洋服=テーラー』が地場産業に認定され、さまざまな企画、事業の側面から支援いただいている」とも。

 会場には、神戸・阪神間の洋服店31店が参加。国産・インポートブランドなど数百種類の生地を取りそろえ、レディスやオーダーシャツ・ネクタイなど約3,000点以上の商品を展示販売した。

 1964(昭和39)年から桜谷洋服店(垂水区)を営んでいる櫻谷紀雄さんは「最近は、若い人たちもオーダースーツに注目するようになり、全て手作りのカスタムオーダー以外に、リーズナブルな価格に設定されたシステムオーダーも登場した」と話す

 今回のテーマは「10歳若返る神戸洋服」。昨年秋の開催で好評だった「ナロウ・スーツ(襟幅が細く、ややタイトな仕立て)」を前面に打ち出した。井場さんは「この春夏のトレンドはナロウ・スーツ。若い人だけでなく、気楽に着られるゆったりしたスーツを好まれる年配の方にも、10歳若返っていただけるよう細身のスーツを提案する」という。

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