観光振興・経済活性化を目的としたイベント「KOBE de 清盛2012」の一環として神戸ハーバーランドにオープンした「ドラマ館」(神戸市中央区東川崎町1)で「禿(かむろ)」衣装の新規展示が始まった。
「禿」とは「平家物語」に存在が記されている平家の密偵。身寄りのない子どもたちの髪を「禿」(おかっぱ頭の子ども特有の髪型)にして、赤いひた垂を着せ、京の市中を見回りさせたとされる。平家のことを悪くいう人がいれば、その家に乱入し、資財、雑具を没収し、当人をとらえて六波羅に突き出したという。
大河ドラマ「平清盛」39回「兎丸(うさぎまる)無念」で、加藤浩次さん演じる兎丸を死に追いやるという皮肉な結末を生んだ禿。展示品は実際にドラマで使用したもので、赤い羽を付けているのはドラマの演出における創作だという。
同館ディレクターの生藤真行さんは「ドラマで印象的な役だったからか、展示の前で立ち止まりじっくりと見ている方も。羽が付いているなど、他の衣装にはない装いなので、ぜひ注目してほしい」と話す。
大河ドラマ「平清盛」の放送に合わせ、清盛ゆかりの地・神戸の観光資源の情報を発信する同館。同じくオープンした「歴史館」(兵庫区)と合わせ、11月2日には累計40万人目となる来場者を迎えるなど注目を集めている。両館では、イベントオフィシャルグッズや特産品なども販売する。
開館時間9時~17時。ドラマ館の入場料は、大人=600円、小中学生=300円。歴史館の入場料は、同300円、同150円。両館セット券は、同700円、同350円。「のびのびパスポート」「ひょうごっ子ココロンカード」の提示および小学生未満は無料。来年1月14日まで。詳細はサイトで確認できる。