ネスレ日本(神戸市中央区御幸通7)は4月15日、本社内に一時預かり専用の企業内託児ルーム「ネスレキッズルーム」を開設した。
本社社員からの「いつもの預け先が休みの時は困る」「仕事に集中したい日にお迎えがあると途中で切り上げざるを得ない」という声に対応した。ベビーシッターや家事代行を行うマザーネットと協力し、ベビーシッター派遣の仕組みを整え運営を開始。マザーネットが企業のオフィスにベビーシッターを日常的に派遣するのは同社が初だという。
1日の託児可能人数は5人。利用方法は、託児を利用したい社員がマザーネットにサービスを依頼し、託児ルームにベビーシッターを派遣する。1人あたり1時間324円。利用可能時間は8時30分~18時30分。
単なる託児施設にとどめることなく、復職前の女性社員に向けての研修を行ったり、妊娠中もしくは育児中の社員を集めてコミュニケーションを深めるコミュニティーの場として使ったりするなどの活用も予定している。
マザーネットの上田理恵子社長は「託児施設は、常設すると人件費などコストが大きな負担となるが、利用したい時間帯だけオープンするというのは新しい形の社内託児所の運営方法。託児だけではなく、社員のコミュニティーや、復職サポートの場としての機能もあり、仕事と子育てを両立する上で非常に有効な施設になるのでは」と期待を寄せる。
社員がワークライフバランスを保ちながら能力を伸ばし、多様性を発揮しながら意欲的に働ける環境の整備に取り組んでいる同社。「多様な社員の、多様な働き方をサポートすることが会社の成長のためには不可欠」という考えから出産や育児に対するサポートの充実に注力しているという。これまで霞ヶ浦工場内に保育施設を開設、男女問わず社員に有休の育児休業を10日間付与などの施策を実施している。