「北野工房のまち」(神戸市中央区中山手通3)1階に3月1日、天然酵母手作りパンの店「小麦庵ボヌール」(TEL 078-232-7090)がオープンした。運営は、学生支援事業を手掛ける「アクティブ」。
昨年10周年を迎えた垂水区学が丘にある本店と須磨区高倉台に店を構える同店。粉から生地を仕込み、整形して焼き上げるまでの工程を一貫して行うスクラッチベーカリースタイルで焼きたてパンを提供する。食品添加物のショートニングを一切使わない「脱・ショートニング宣言」を掲げ、自家製天然酵母を使っている。
新規事業としてパン店を開店した同社は平成25年度、商品開発とコミュニケーション能力を育てるために兵庫県立神戸商業高等学校と「KENSHO産学連絡協議会」を創設。学校の向かいに常設店舗のパン店「KENSHO SHOP」を開き、夏休みの取り組みだけでなく1年を通して店舗経営を実践する活動を行い、さらに百貨店での販売実習も行っている。兵庫県内の中学2年生を対象に1998年度から行っている職場体験「トライやる・ウィーク」に協力するほか、各地の高校生が商品開発をする「ハイスクールセレクション」も立ち上げた。
店舗面積は18坪。店名の「ボヌール」はフランス語で「幸せ」の意味。同店の白い壁面には今後、同施設壁面にイラストを描いているクリエーターが「幸せ感のあるイラスト」を施すという。
商品は、「神戸セレクション.6」のベーカリー部門で1位に輝いた「KOBE天然酵母山食パン」(450円)、ハイスクールセレクション認定商品「家島えびカレー」(500円)のほか、「神戸セレクション.6」選定商品「神戸くりーむ」、「ベーコンエピ」、「ウインナーフランス」、「コロネ」など120アイテムをそろえる。
同社の田仲光男社長は「CSRの中でアントレプレナー制度があり、高校生に限らず若者を支援している。企業として応援し、独立のお手伝いができれば。4月には、新店舗で兵庫県立家島高等学校の生徒による販売実習も3日間ほど予定している。ぜひ多くの方にお越しいただければ」と話す。
営業時間は10時~18時。