神戸を舞台にした絵本「スマバレイの錆(さ)びれた時計塔」が1月26日、一般発売した。
クラウドファンディング「絵本の世界に看板を出せる券」で完成したページ
神戸の須磨・塩屋エリアをモデルにした小さな架空の町「スマバレイ」が舞台。町の象徴だった時計塔を撤去することからストーリーが展開する。ライターやコンテンツディレクターとして活動する神戸出身のゴンドーマサキさんが2018(平成30)年に書いた短編小説が原作。挿絵はイラストレーターのhareさんが担当した。
絵本の製作費は昨年9月からクラウドファンディングで支援者を集め、1カ月間で目標額の195%を達成した。「絵本の世界に看板を出せる券」が完売するなど、販売前から関心の高さがうかがえた。
今月18日には、クラウドファンディングのリターン品として企画した「出版記念パーティー」が「神戸カレー食堂 ラージクマール」で開かれた。会場ではラージクマール店主の片山絢一さんが、絵本に登場する「ヴィオラのカレー」を再現。現在店内で原画展も行っている。2月18日まで。
本の大きさは横21.6×縦15.4センチ。38ページ(表紙・背表紙除く)。価格は1,870円。Amazonマーケットプレイス、「いしだえほん」直販サイトなどで販売する。
ゴンドーさんは「クラウドファンディングでは想像以上の多大なご支援をいただき、感謝の気持ちでいっぱい。3年前に書いた物語がhareさんとの共作によって絵本となり、大変うれしく思っている。今後は、完成した絵本を広めることに力を注ぎつつ、須磨・塩屋をはじめ、神戸の活性化に貢献できる取り組みを続けていきたい」と意気込む。「絵本の物語の続きを小説にしたいと考えている。興味を持ってくださった出版社の方の連絡をお待ちしている」とも。