三宮の南東に位置する「磯上公園」(神戸市中央区八幡通2)が6月6日、リニューアルオープンした。
1955(昭和30)年に開設されて以来、有料グラウンドとして団体スポーツをメインに利用されてきた同園。都心・三宮再整備事業の一環として公園敷地内への体育館建設が決定したことを受け、2021年から公園のあり方が検討されてきた。
検討の結果、市民アンケート結果も反映した設計を行い、多世代が楽しめる「芝生広場」「ヒーリングガーデン」などで構成する公園として再整備されることになった。子育て世帯からの「子どもがワクワクする遊び空間」というニーズも取り入れ、近隣の東遊園地やみなとのもり公園にはなかった「遊具」も設置した。
ヒーリングガーデンは、米国在住の造園家・栗栖宝一(ほういち)さんが監修し、本格的な日本庭園の作庭技法を取り入れた。造園に当たっては、2023年、JR三ノ宮駅南側で、期間限定で開設された栗栖さん監修の日本庭園「サンノミヤヒーリングガーデン」の材料も再利用。兵庫県立御影高校の生徒のアイデアにより、神戸市内で増えている竹林の廃材を利用した竹チップも活用しSDGsにも配慮した。
記念式典に出席した栗栖さんは「ヒーリングガーデンは自然と人が一体となる空間。自然との対話を通じて癒やされてほしい」と呼びかける。久元喜造神戸市長は「人間らしい街には潤いが重要。これからのまちづくりでもヒーリングガーデンの考えを生かしていきたい」と話した。