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甲南大で「シリアスゲーム」体験授業 社会問題をゲームで解決

「シリアスゲーム」を体験する甲南大生

「シリアスゲーム」を体験する甲南大生

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 「シリアスゲーム」の体験授業が7月17日、甲南大学(神戸市東灘区岡本8)で行われた。

講師を務めたシリアスゲームコーディネーターの武内伸雄さん

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 「社会問題解決のためのゲームの開発・利用」を総称する用語として提唱された「シリアスゲーム」。近年は、デジタル、アナログの区別なく、社会問題解決をテーマとしたゲーム全般を指す言葉として定着しつつある。

 同授業では、経済学部教授の石川路子さんがシリアスゲームコーディネーターの武内伸雄さんを3、4年生のゼミに招いた。武内さんは「甲南大学卒業後にプランナーなどとしてキャリアを重ねる中で2020年にシリアスゲームと出合った。ゲームだからこそ、複雑で深刻な社会問題も楽しみながら自分ごととして真剣に考えられると、シリアスゲームに大きな可能性を感じ、携わるようになった」と話す。

 授業に参加した学生たちはこの日、共生社会が学べるシリアスゲーム「ワールドワンダーツアー」を体験。さまざまな特徴を持った旅行者になりきり、同グループのメンバーと一緒に行った旅行先で出されるミッションの時間内クリアを目指した。「ワールドワンダーツアー」作者の高橋真(ちか)さんも東京からオンラインで参加した。

 授業の最後には、学生が自分たちで作ってみたいゲームのアイデアを発表。「フェイクニュースにだまされない」、「インターネットのリスクを学ぶ」、「安全運転を理解する」などのテーマが挙がった。武内さんは「学生の柔軟な発想と考える力に驚いた」と話す。

 授業を企画した石川さんは「シリアスゲームはたくさんのことを疑似体験できることが魅力。今後は、より多くの学びがあるシリアスゲームを作るという体験の機会を提供したい」と話す。

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