
健康イベント「よいとこ健診」が3月8日、王子公園ハイム1階スペース(神戸市灘区水道筋6)で開催された。
大学生が受診者の日常生活の「良い所」をアンケートや面談を通じて聴取し、それを褒めることで健康維持を促す同イベント。主催は、神戸大学医学部・経済学部を中心に、甲南女子大学、兵庫教育大学、人間総合科学大学などで組織する「よいとこ健診研究会」。同研究会によると、「よいとこ健診」は2018(平成30)年に姫路市で初開催し、これまで6年間で延べ600人以上が参加しているという。
神戸で初開催となった今回は、学生14人、受診者31人が参加。受診者が「よいとこ健診票」を記入し、身長体重などの測定をした後、学生たちが健診票や測定結果をもとに「よいとこ面談」を行った。通常の健康診断では受診者の課題となる項目が指摘されるのに対し、「よいとこ面談」では、受診者の生活習慣が褒められた。面談を担当する学生たちも、事前にフィールドワークを行い、受診者が住む地域への理解を深めるとともに、面談のリハーサルを行うなど本番に向けた準備を進めてきた。
神戸大学経済学部准教授の山岡淳さんは「よいとこ健診は、受診者の健康に対するモチベーションアップと健康維持が第一の目的。大学生が地域住民の相互理解を深めることで新たなまちづくりを促す効果にも期待している。今後は他県での開催や他のイベントとの共催も検討していきたい」と意気込む。