中学受験に向けた成績向上の方法を情報配信するサイト「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」を運営するスーパーウェブ(神戸市中央区京町)は9月30日、「苦手科目・克服したい単元」に関するアンケート結果を発表した。
アンケートは「快適な学習環境作りの研究」を目的に、中学受験を予定している親子に対して、9月16日~18日に行ったもの。全国の「私立中学合格を目指している」幼稚園児~6年生の子どもを持つ親1,120人を対象に同サイト内で行った。
調査したトピックスは「もっとも苦手な科目は何か(国語・算数・理科・社会からの洗濯)」「各科目の主要単元から、苦手単元の複数選択」「苦手な科目に関する詳細な悩み」の3項目。調査結果からは、塾に通い始める4年生あたりから科目の苦手意識が高くなることが分かり、塾に通い始めると途端に苦手な科目が現れてしまうという現実を端的に表しているという。
ほかにも、小学4年生の約30%以上が算数、約35%が国語を苦手と回答。回答の詳細な悩みとして「物語文の登場人物の気持ちなど、文章として書かれていないことを想像して答えることが非常に苦手」「本を読むことは嫌いではないが、文章の内容の理解力が足りないのでは」という悩みも。高学年で算数が苦手だと答えた親は「理解したつもりになって実はちゃんと分かっていないよう、間違いが多いため算数嫌いになった」という回答もあり、低学年の間に解決していなかった悩みの種を高学年まで引きずっていることが分かる。
国語の苦手単元について尋ねた質問では、全学年を通じて説明文や論説文が苦手だという回答が多く見られた。同社主任相談員の小川大介さんは「文章の組み立てや論理的な展開など、国語が得意なお子さんにとっては得点源となりやすい説明文や論説文の攻略は全学年を通じて重要なポイント」と話す。
結果を受けて、小川さんは「文章をしっかりと読み取ること、同時に考えを整理して書くことがどの学年でも悩みの種となっている。科目の問題と捉えるよりは、日常の学習習慣、また低学年からの受験勉強のための準備をどのように行っていくかという問題と捉えたほうがいい」と話す。「低学年の間は勉強への取り組み方に関する悩みが大きな割合を占めている。取り組み方と同時に記述や読解、処理速度への対応を、お子さんをしっかりと見て考えておきたい」とも。