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技術力の低い人限定ロボコン「ヘボコン」 神戸で初開催

「アンジェリカ様」と「テーブルの上のホモォ...」の対決

「アンジェリカ様」と「テーブルの上のホモォ...」の対決

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 神戸・三宮のフードバー&エンターテインメントスペース「Ageha Base(アゲハベース)」(神戸市中央区下山手通2)で2月11日、技術力の低い人のためのロボット相撲大会「神戸ヘボコン」が初めて開催された。

平家の動力は風?

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 同大会は、技術力の低い不器用な人たちが制作したロボットを持ち寄り、トーナメント形式で戦わせるもの。「デイリーポータルZ」のライターで「ヘボコンマスター」でもある石川大樹さんが企画し、2014年7月19日に初めて東京で開催。同年の文化庁メディア芸術祭の審査員推薦作品に選ばれたのをきっかけに各国のメディアに取り上げられ、これまでにシンガポール、台湾、中国、米国、イタリア、タイなど25カ国以上で開催された。ヘボコンの「ヘボ」は、日本語で「技術力が低い、へたくそ、安っぽい、低品質」などを意味する「ヘボい」が語源。

 昨年8月7日、「東京カルチャーカルチャー」(東京都渋谷区)で行われた第1回世界大会「ヘボコン・ワールドチャンピオンシップ 2016」に出場した日本チーム「チームタナゴ」の田名後善人さん、亜紀子さん夫妻と長男・一善くん。同大会で準優勝したことがきっかけで、今回会場となった「Ageha Base」、音楽制作などを行う「Public One」との共同主催で自主開催にこぎ着けた。

 当日は、神戸・清盛隊の棟梁(とうりょう)・平清盛さんをはじめ、ロボットなど作ったことがない人など12組が出場。まともに動かないできの悪いロボットばかりが集まったため、「ヘボい」ロボット同士をなんとか戦わせようと奮闘していた。

 優勝は、参加者に勧められて急きょ当日エントリーをしたボンさんのロボット「ドクターイエロー」が獲得。準優勝が、そのボンさんに参加を勧めた「おまめ(焙煎)」さんのロボット「テーブルの上のホモォ...」となる皮肉な結果に。技術力が最も低かった「最ヘボ賞」を獲得したのはクラウン(道化師)として活動する「ジャックと0884(オハヤシ)クン」のロボット「アンジェリカ様」。「アンジェリカ様」をライトアップさせることに電力を使い、動力が釣り糸だった点などが「ヘボ過ぎる」と高評価を得た。

 熱戦を終え、亜紀子さんは「神戸の皆さまのおかげで大成功を収めた神戸ヘボコン。『小さな子どもたちを本気でたたきのめす大人たち』というヘボコンでよく見る光景には少し心が痛んだが、大人と子ども、技術のあるなしに関係なく平等に楽しめ、その場にいる全員に笑顔をもたらすのがヘボコンの良いところ。一度見れば必ずハマるという本家ヘボコンに負けない神戸らしさを定着させていきたい」と総括した。

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