日本山村硝子株式会社(代表取締役社長執行役員:山村幸治、以下当社)とキリンビール株式会社(代表取締役社長:堀口英樹 以下キリン)は、当社が開発したキャップの外装部にリサイクル樹脂を10%混合した2ピースキャップ※1を、会員制生ビールサービス「キリン ホームタップ(以下、「ホームタップ」)」で提供する「一番搾りプレミアム」の1Lペットボトルのキャップに期間限定で導入します。
※1:キャップには、1ピースキャップと2ピースキャップがあり、1ピースキャップは一体成型で構成されており、2ピースキャップはボトル天面と接触する内装部(食品接触)と外装部(食品非接触)から構成される。
■取り組み開始時期
当実証実験は24年12月中旬より開始します。なお、当実証実験は、酒類飲料のペットボトルに使用するキャップから同一キャップへの水平リサイクルの実用化において日本で初めての取り組みです。※2
※2:株式会社ナレッジワイヤ による G-searchシステム、日経テレコンでの報道発表等調査及びその他地方紙などの調査に基づく。2024年10月21日及び24日調査実施。
■実証実験の内容について
当実証実験で使用するキャップは、「ホームタップ」製品を製造する工程で発生した廃棄キャップをメカニカルリサイクルし、内装部(食品接触)と外装部(食品非接触)の2つに分かれている2ピースキャップの外装部にリサイクル素材を10%混合したものです。中味に直接接触しない外装部のみにリサイクル素材を混合することで、キャップへのメカニカルリサイクル素材の使用を可能としました。当実証実験では、約4万個のキャップを使用します。当実証実験で採用するキャップ1個当たりにつき、GHG※3排出量を約1.7g削減できる見込みです。
※3:温室効果ガス。英語:Greenhouse Gas
これまでペットボトル用キャップの水平リサイクルが国内で進展しなかった一因として、キャップで使用される樹脂を、食品と接する箇所に使う樹脂として再生するための技術的なハードルが高いことがあげられます。そのため、今回の実証実験では、食品非接触のキャップ外装部にリサイクル樹脂を活用することとしました。また、新たなGHGをできるだけ発生させない回収スキーム、リサイクル技術の確立を目指しています。当社は、今回の実証実験の効果検証を踏まえて、今後当社が製造する清涼飲料向け2ピースキャップに当回収スキーム、リサイクル技術を展開、発展させ、さらなるGHG排出量削減への貢献を目指します。
■日本山村硝子株式会社 プラスチックカンパニーについて
当社プラスチックカンパニーでは、地球環境への配慮や、社会への貢献を「アースケア」と位置づけ、環境貢献製品の開発や仕組みづくりに注力し環境負荷の低減や社会課題の解決を推進する「アースケアカンパニー」を目指しています。
長きにわたる経験と豊富な実績をもとに、世界基準でプラスチックと共により豊かな未来づくりに挑戦するため、キャップのリサイクル普及活動「REBORN CAP PROJECT」を推進しております。
■REBORN CAP PROJECTについて
当社プラスチックカンパニーが推進している「ペットボトルキャップを新しく価値あるモノに再生し、モノを大切にする社会をつくることを目指す活動」です。
当社では、本取り組みにご賛同いただける全国のペットボトルキャップをはじめとしたプラスチック製品を使用している事業者様や団体様を募集しています。
※詳細は下記PDFをご覧ください。
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■日本山村硝子株式会社について
当社は1973年に前身である山村硝子株式会社の山村徳太郎(当時 社長)により、家庭ごみから資源ごみとしてガラスびんを分別回収して「びん to びん」としてリサイクルする日本初の分別回収を行政とともに開始し、来るべき循環型社会に備えた仕組み作りを行ってきました。
左:「一本のあきびんから-リサイクル事始-」当社リサイクル事業に関する著書(1979 日本経済新聞社 山村徳太郎 著)右:山村徳太郎
人々のより快適な暮らしと地球環境の未来のために、受け継がれてきた人と環境のための技術を通して、持続可能な未来づくりに挑戦し続けます。
■本件お問い合わせ先
日本山村硝子株式会社 プラスチックカンパニー アースケア推進グループ
earthcare@yamamura.co.jp