神戸ポートアイランドのUCCホールディングス(神戸市中央区港島中町)は創業80周年を記念して10月1日、コーヒー文化の立体的発信基地「UCCコーヒービレッジ」(同)をオープンする。
創業以来コーヒー一筋に長年培ってきたグループの「知と技」(同社)を神戸に集約する。同施設名は、一般消費者からプロまでを対象とする「UCCコーヒー博物館」「UCCコーヒーアカデミー」「UCCトレーニングセンター」の3施設の総称。
1987(昭和62)年から開業している「UCCコーヒー博物館」は、館内の展示を全面リニューアル。新たに日本語、英語、中国語、韓国語の音声ガイドを導入。以前からアンケートなどで寄せられていた「コーヒーを入れてみたい」「入れ方を教えてほしい」という要望に応え、コーヒーのテイスティングができるコーナーや焙煎(ばいせん)体験(有料、要予約)コーナーを設けた。
2007年から開業している「UCCコーヒーアカデミー」は、コーヒー初心者からカフェ開業を視野に入れたスペシャリストまで、4段階のコーヒーセミナーを開催。設備の改修、拡充、プログラムも拡充した。また、コーヒーの実務訓練施設として「UCCトレーニングセンター」を新設。同グループ社員の業務知識の習得やサービス実技のスキルアップを図り、FCオーナーや得意先の研修などにも対応。コーヒーを中心とした外食産業に携わる人向けの実践訓練の場としても活用する。
同グループ会長の上島達司さんは「明治時代から日本最大のコーヒー輸入港だった神戸で創業できたからこそ世界へ羽ばたけた。この地で次の時代へつなぐ新たなコーヒー文化をつくっていきたい」と話す。「これからはコーヒーのおいしさはもちろん、楽しく飲んでもらうことが重要になってくる。ネットではできない五感を使った体験施設でコーヒー界の最先端を走っていきたい」とも。
開館時間は10時~17時。入館料は、大人=300円、65歳~=150円、中学生以下無料。月曜休館(祝日の場合は翌日)。