「社会の課題に、市民の創造力を。」をテーマに、社会課題をデザインの持つ美と共感の力で解決する「issue+design」は神戸市や「デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)」と協働で10月10日、神戸の経験を集め、伝える「震災20年 神戸からのメッセージ発信」特設サイトを開設した。
今年6月に始動した活動を取りまとめた同サイトは、阪神・淡路大震災以降、震災をきっかけにさまざまな活動を始めた市内外の人たちのインタビューを記事や動画で紹介したもの。市民アンケートに寄せられた意見やワークショップの様子なども掲載している。
掲載するインタビュー記事には職業や性別などのタグを付け、読みたい記事にたどり着きやすい工夫を施した。約60人のインタビュー対象者は「震災がきっかけで社会に役立つ活動を行っている人々」で、震災経験の有無にかかわらず幅広い年代の人々や多彩な活動を紹介している。インタビュー記事は毎週2~3本ずつ、来年3月までアップする予定だという。
関係者は「震災を体験した市民だけでなく、体験していない市民の思いも特設サイトで可視化した。震災を経験した神戸だからこそできることを市民とともに考え発信していきたい」と話す。
同活動は、来年1月17日で阪神・淡路大震災の発生から20年を迎えるに当たり、震災以降神戸で生まれた教訓や知恵を共有し発信することを目的に行う取り組み。復興のための事業に携わる市職員へのインタビューや市民へのアンケート、ワークショップなどを開催する。アンケート結果は10問程度の項目を視覚的に理解しやすいようデザインし、順次公開する予定という。