木村紺さん原作の漫画「神戸在住」を実写化した映画「劇場版 神戸在住」のDVDが9月16日、発売された。

主演の藤本泉さん

　サンテレビジョンの開局45周年記念事業として、また今年1月17日が阪神・淡路大震災から20年目を迎えることから製作された同作品。地元の映像メディアとして再生のメッセージも込め、「震災の記憶」「いまを生きる」というメッセージを「現代から未来へ」「神戸から全国」に伝えている。

　監督は「She's Rain」で神戸の街を舞台に高校生の淡い青春の刻を描いた白羽弥仁さん。脚本は安田真奈さんが手掛ける。主人公の辰木桂役には藤本泉さん。共演者は、菅原永二さん、浦浜アリサさん、松永渚さん、柳田小百合さん、松尾貴史さん、田中美里さん、仁科貴さん、愛華みれさん、竹下景子さんなど。

　撮影は昨年5月下旬～6月初旬、神戸市を中心にオール神戸・阪神間ロケで敢行。東遊園地（神戸市中央区加納町6）をはじめ、神戸山手大学・短期大学（諏訪山町）、「メリケン画廊」（波止場町）、喫茶店「カフェ・ド・ジェーム」（栄町通1）、商業施設「ミント神戸」（雲井通7）、北野坂、夜景・眺望スポット「ヴィーナスブリッジ」などが舞台となった。

　DVDの仕様は、本編97分＋特典32分。ストーリーに聴覚障がい者も登場することから、DVD版には日本語版字幕を付与したという。同作品は、従来のフルハイビジョンテレビの約4倍の画素数4Kカメラを使って撮影。テレビ・映画版では、それを2Kに落としてから編集し、放送・上映したが、DVD版は4K映像版を直接編集して制作したという。

　主演の藤本泉さんは「DVD発売が決まり大変うれしく思っている。劇場版はドラマにないシーンも多く、より深く掘り下げられた内容。DVD発売の際にはドラマをご覧くださった方も見ていだければ幸い」とコメントを寄せる。

　松尾貴史さんがマスターを演じる喫茶店のロケ地となった「カフェ・ド・ジェーム」のオーナー・小西淳さんは「この場所でロケをする話を頂き、映画の中でのマスターの名前が『小西健』と聞き、同じ名字に運命を感じた。撮影の日は5月25日。1日前だったら『524』で『コニシ』だったのに残念（笑）」と明かす。「自分の店だということを忘れてしまうくらい、見ていると引き込まれていく作品。DVD化することでより多くの方に見てもらいたい」とも。

　価格は3,800円（税別）。