ホテルオークラ神戸(神戸市中央区波止場町)で6月17日、神戸市企画推進担当の今井毅さんが「『デザイン都市・神戸』の推進」をテーマに講演を行った。
内容は、「住み続けたくなるまち、訪れたくなるまち、そして持続的に発展するまちを目指して、デザインの力で神戸の魅力を世界中に発信していくデザイン都市活動」について。近隣企業などから102人が参加した。
講演で今井さんは「地方に自主努力が求められ、自己責任が問われる時代。『人口』『面積』『企業数』などで都市に力があるかないかが計られる」と話す。「これからの神戸を考えた時、人口減少と高齢化というどうしようもない前提条件を受け入れると、都市経済を支えていく世代の人材に着目することが必要。東京や大阪などの都市と同じことをしても勝てない」とも。
昨年、アジアで初めてユネスコ「創造都市ネットワーク」の1分野である「デザイン都市」に認定された神戸。現在ドイツ・ベルリンやアルゼンチン・ブエノスアイレスなど7都市が認定されている。「創造都市ネットワーク」は、異なる文化の相互理解を目指すユネスコが2004年に創設したもので、創造的・文化的な産業と核として、都市の活性化を目指す世界の創造都市の連携による相互交流の支援を目的としている。
今井さんは「神戸らしさを考えた時、『まちなみ』『くらしぶり』『ものづくり』ではないかと考え、それぞれに共通するものは『デザイン』だった。ユネスコを通じて全世界にデザイン都市・神戸を発信していきたい」と締めくくった。