神戸・甲南大学ポートアイランドキャンパス(神戸市中央区港島南町7)に設置されたDNAモデルがギネスブックに認定されたことが3月8日、明らかになった。
ギネスブックに認定されたDNAモデルは全長22.54メートル(直径2メートル、重さ約1,250キログラム)の大きさで、「Largest model of DNA(世界で最も大きなDNAモデル)」として認定を受けた。これまでは英Huddersfield大学の全長21.5メートルが最大だったため、1メートル以上の更新となった。実物比較は約10億倍、66塩基対で構成されている。同大学でギネス認定記録が出るのは初めて。
「生命の素晴らしい神秘であるDNAを広く知ってもらう」ことを目的に作られた同モデル。普段目にすることのできないナノサイズのDNAモデルを実際に目で見てその構造が分かるような大きさで製作し、外からも容易に見ることができるのが特徴。生命科学、生命科学の発展の願いも込め、キャンパスの象徴として製作したという。
同モデルの構想者で、同大学先端生命工学研究所の杉本直己所長は「ただ単にモデルとして使うだけでなく、ナノバイオ・DNA研究の中核として、この地が発展してほしいという願いも込めて設置した。念願だったので、ギネスに認定された時はうれしかった」と話す。「人間の遺伝子とはこんなものなんだ、と知ってほしい。当大学へ来ていただいたら見られるので、ぜひたくさんの方に訪れていただければ」とも。
同モデルはDNA二重らせん構造を忠実に再現。各分子の並び方や大きさも出来るだけ本物に近くなるよう配慮、分子の区別のため着色した。分子間はバンドでつなぐことで水素結合を示し、上部からつり下げるかたちで展示している。