神戸で「綴織」作品展-制作に2カ月かけた作品など10点展示

加森響子さんの作品「砂漠の町とサフラン酒」

加森響子さんの作品「砂漠の町とサフラン酒」

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 神戸らんぷミュージアム(神戸市中央区京町、TEL 078-333-5310)で3月24日、企画展「加森響子展 綴織(つづれおり)」が始まった。

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 同展は加森響子さんの綴織作品を展示するもので、制作に2カ月以上かけた作品など10点以上を展示する。大きい作品では縦2メートル30センチ、横1メートル40センチを超えるものも。展示スペースには作品のほかにも、加森さんの制作風景を写した写真も展示する。

 綴織とは約4千年前のエジプトに生まれたコプト織が起源とされる技法で、日本には中国から伝わったという。織り絵と呼ばれる下絵を縦糸の下に置き織り機を使用して横糸で絵柄を表現する綴織では、縦糸は全く見えないのが特徴。

 絵を描くことが好きで、中学・高校と美術部に所属していた加森さんは、今春大学を卒業したばかりの22歳。大学を選ぶ基準も「自分の好きなことを続けるには美術しかない」と美術系の大学に進学、1・2回生で「染め物」を学び、3回生から「織り」を始めた。

 始めたきっかけについて、加森さんは「油絵をしようと思っていたが、先輩の卒業制作を見た時、テキスタイルの織り作品がすごかった。そこから興味を持って、わたしもしたいと思った」と振り返る。中には「モヤモヤした感情から抜け出したかった」と感情をぶつけた作品も。

 作品作りの魅力を「1日少しずつしかできないけれど、日を追うごとに絵柄が出来上がっていく達成感が楽しい。色や織物のぬくもり、表面の質感や色感が好き」と話す加森さん。「織仲間5人と目標を決め、グループ展を開きたい。小さい作品でもいいので、手を動かすことを止めず、作品を作っていきたい」とも。

 開館時間は10時~17時。月曜休館。入館料は、大人=400円、小人(中学生以下)=200円。4月4日まで。

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