見る・遊ぶ

神戸で紙の素材感と手触りにこだわった個展-活版印刷実演も

手すき和紙で作った木をモチーフにした立体作品「Paper Tree」

手すき和紙で作った木をモチーフにした立体作品「Paper Tree」

  • 0

  •  

 カフェ&バー&ギャラリー「en+(エンタス)」(神戸市中央区北長狭通2、TEL 078-334-1166)で現在、アートディレクター/グラフィックデザイナー・堀内康広さんによる紙の素材感と手触りにこだわった個展「Paper Design Show」が開催されている。

木をモチーフにした立体作品からの木漏れ日が自然の風景を作り出す

[広告]

 堀内さんは1981(昭和56)年神戸生まれ。2002年にオリジナルTシャツブランド「ymac original design」を立ち上げ、東京Tシャツラブサミットをはじめ、クリエーターズマーケットなどさまざまなデザインイベントに出展。2008年にはデザイン事務所「ymac」を設立し神戸市垂水区にスタジオ/ショップをオープンする。昨年には社名を「トランクデザイン」としてリニューアル。地場産業プロデュースやブランディングにも力を注いでいる。今年開催された印刷展示会「printing navi 2010」では、「兵庫県」をテーマにした「P-1グランプリ」に出展し優勝した。今回、堀内さんにとって初の個展となる。

 同展のメーン作品は木をモチーフにした「Paper Tree」。徳島県アワガミファクトリーの「手すき和紙」を使った立体作品。「自然を紙という不自然な素材で表現しているが、この作品は日々手を加えて自然の木と同じように成長させようと思っている。それは言われないと気付かない変化かもしれないが、自然の木の成長も同じでしょ?」と堀内さん。

 「エンタス」店主の上田和良さんは「縁を足していくお店ということでエンタスと名付けた。堀内さんに初めて会ったとき、話していて気持ちが良い人と感じた。フィーリングが合った瞬間、ぜひここで初個展を開催してほしいと思った。まさに縁を感じた瞬間(笑)」と話す。

 「最近の印刷業界はどんどんデジタル化している。紙の風合いを生かせる活版印刷という技術も減り、紙が取り残されていくように思う。視覚だけでなく素材感と手触りなどで表現することができる紙を使った作品をこれからも作っていきたい」と堀内さん。

 今月11日12時~17時30分には活版印刷機を会場に持ち込み、作品制作の実演を行う。この様子は、東京で同時開催されている「活版コミュニケーション」のイベント会場とUstreamでモニター中継し、東京と神戸それぞれの会場で作られた作品を合わせて1つの作品にするという。「活版印刷を知らない人にこそ、見に来てほしい」。

 営業時間は、火曜~日曜=12時~24時(月曜は18時~)。12月11日のイベントのみ参加費1,500円(カレー、ドリンク付き)。12月26日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース