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神戸学校に漫画家・楳図かずおさん-参加者全員で「グワシ」

「サバラハンド」でポーズを決める楳図かずおさん

「サバラハンド」でポーズを決める楳図かずおさん

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 フェリシモ(神戸市中央区浪花町)主催の「神戸学校」が12月11日、漫画家の楳図かずおさんを迎えて神戸朝日ホール(神戸市中央区浪花町)で開催された。テーマは「楳図かずおさんの『夢のびっくり!箱』」。

スライド映像を見ながら作品について語る楳図かずおさん

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 楳図さんは1955(昭和30)年、貸本向けの漫画家としてプロデビュー。代表作は「漂流教室」「まことちゃん」「わたしは真悟」など多数。1975(昭和50)年には小学館漫画賞を受賞し、ホラー漫画の第一人者として知られるが、作風は恐怖ものからSF、ギャグ、時代劇まで、読者層も少年、少女、青年と幅広い。今年で漫画家デビュー55周年を迎えるが、現在は腱鞘炎のため漫画の執筆を休んでいる。ロックンロールをこよなく愛し、自らバンドを組み、作詞・作曲・ボーカル・振り付けを手掛けるなど音楽活動やテレビ出演などで幅広く活躍している。

 会場では、スタッフ全員が楳図さんのトレードマーク「赤白ボーダーシャツ」を着て来場者をお出迎え。講演が始まると、「まことちゃん」のテーマソングに乗って楳図さんが登場。おなじみの「グワシ」の指サインであいさつすると、配られた紙製の「グワシハンド」を使って来場者らがそれに応え、大きな笑いと拍手が起こった。

 その後、スライドの映像を見ながら作品ができた背景や裏話を当時の思いを交えながら語る楳図さん。「学生時代は学校に興味がなく、どうすれば漫画家デビューできるかということばかり考えていた。多忙な時期は月刊誌・週刊誌合わせて6本の連載を持っていたが、集中力と自信を持つことでこなすことができた」と振り返った。

 続いて行われた質疑応答で、参加者から「いつもお元気な姿を拝見するが、疲れたことはあるか」と問われ、「漫画を描いていてストレスはないが、日常でストレスを感じたときは寝るようにしている。歩いて場所を移動するのが効果的で、発散するときは海へ、考え事をするときは山へ行くことが多い」と答えた。

 まことちゃん音頭を披露するなど常に会場を楽しませた楳図さん。最後に「自分が元気じゃないと何も伝えられない。こうやって会えたのだからもうみんな仲間だと思う。またみんなの元気な顔を見せてほしい」と締めくくった。

 フェリシモが主催する「神戸学校」は1995年の阪神淡路大震災をきっかけにスタートし、今回で164回目を数えた。参加料は全額、「あしなが育英会」の神戸レインボーハウス運営支援に活用される。

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