パール粉と組み合わせた「きらら絵」-書家・釣秋桜さんの作品展

企画展「書ときらら絵 釣 秋桜展 ~花伝・書~」で展示される作品

企画展「書ときらら絵 釣 秋桜展 ~花伝・書~」で展示される作品

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 神戸らんぷミュージアム(神戸市中央区京町、TEL 078-333-5310)で9月9日より、書家・釣秋桜さんの作品展「書ときらら絵 釣 秋桜展 ~花伝・書~」が開催される。

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 「きらら絵」とは、中国から持ち込まれパール粉や粉末絵の具などと組み合わせて用いられる「雲母(うんも)」を日本では「きら」や「ぎら」、もしくは「きらら」と呼ぶ事から命名された、穏やかで光沢が華やかな明るい色調で描かれた絵を表す。釣さんは「色がむき出しにならないので、どんな色を用いてもトーンが一緒。統一感が違う」と「きらら絵」の魅力を明かす。

 同展で展示される作品は「きらら絵」の上に書を乗せ、文字の濃淡と動静で心中を表現するとともに、日本的な風情を醸し出している。会場には制作に3カ月を要した「巻子『和歌巻-月光-良寛』」をはじめ、60点の作品を展示する。全ての作品は「下絵」「言葉」「書」の3つで描きたい内容を表現しており、作品の制作に関しては淡い色使いで日本的な作品にするため、必ず「ぼかし」を入れている。

 釣さんは書道を30年学んだ「かな書家」。多くの平仮名を作品に入れることについて「きららは心の明かり。平仮名は心の形」という気持ちを大切にしていると話す。その由来を「平仮名が使われるようになった平安時代、漢字は男性のもので女性は平仮名で書かれた物語を読むのが普通だった。公家が好きな女性に自分の気持ちを伝えるために書いたラブレターが当時の女性にでも分かる平仮名だったことから、平仮名は昔から『愛』を伝えるための言葉だった。現在も変わることなく使われる平仮名で自らの気持ちを表現していきたい」という。

 開館時間は10時~17時。月曜休館。入館料は、大人=400円、小人(中学生以下)=200円。今月28日まで。

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