活気が失われた「神戸の夜」を盛り上げようと活動する神戸活性化プロジェクト「KYKK(金曜の夜は神戸で決まり)」が9月9日夜、「1万人の大宴会@神戸」を神戸ファッションウィーク実行委員会と共催で行う。
参加店の入口に貼られる「KYKK Partner Store」ステッカー
阪神・淡路大震災がきっかけで2006年3月に発足した同プロジェクトの発起人は、生まれも育ちも神戸というインド人のマネシ・グルラジャニさん。震災から10年以上がたち、「街や人々の暮らしは元通りなっていくが、活気に満ちていた神戸の夜はまだ戻っていないと感じた」と話す。そこで「金曜の夜は神戸で遊ぼう」を合言葉に「神戸の夜」を楽しみ盛り上げるプロジェクトを、神戸の仲間と共に立ち上げた。
同プロジェクトは、隔週の金曜日に幹事会メンバーがそれぞれ持ち回りでパーティーを企画。神戸のさまざまな飲食店を紹介することを目的とするため、飲食店の協力を得て数千円と手頃な会費で開いている。
5年目を迎えた今年、108回目の9月9日に「1万人の大宴会」をマネシさんが提案。その準備をしていた矢先に東日本大震災が起こった。「このプロジェクトが今やるべきことは、たくさんの笑顔を元気と希望へつなげていくこと」と考え、震災を経験した神戸がここまで復興できたと証明することで被災地へ元気と勇気を届ける。また参加費の一部を義援金に充てる。
メーン会場は「クラブ月世界」(神戸市中央区下山手通1)。サブ会場は「KITANO CLUB“sola”」(北野町1)、「STORK.」(東灘区)、「troopcafe」(北長狭通2)、「Music zoo 太陽と虎」(琴ノ緒町2)。そのほか、参加店舗は約140店舗。当日、参加店の入口には「KYKK Partner Store」ステッカーを貼り、会場間を移動するシャトルバスも運行する。
参加希望者は、メーン、サブ会場と参加店舗で9月1日から開催当日まで販売しているリストバンド(2,000円)を購入。当日、リストバンドを着用してKYKK参加店へ行くとウエルカムドリンクサービス、ワイン飲み放題など各店独自のサービスを受けることができる。中には、リストバンドを見せることで3,000円分のチップと交換できゲームや飲食に利用できる店、女性がコスチュームを着用して来店した場合「ハーフボトルシャンパン」のサービスを受けられる店も。メーン、サブ会場では、ライブイベントやファッションショーなどを行う。
リストバンド着用者には、イベント案内冊子(A5版60ページ)を無料で配布。KYKK参加店の地図、会場の紹介、イベントスケジュールと出演アーティスト、シャトルバス運行時間と地図などが掲載されている。よりイベントを楽しむため、「出会いを求めている人はリストバンドを右手に着ける」などのルールの記載もあるという。
幹事会メンバーの頭井秀市さんは「これを機会に神戸の夜の面白さを再認識していただきたい。各店舗でのサービスを受けるだけでなく、ぜひその店で一杯でも飲んでいってほしい」と話す。「すてきな笑顔で神戸の街が埋め尽くされるような夜になれば」とも。
開催時間は17時~翌5時。詳細はFacebookページと公式サイトで確認できる。問い合わせは「KYKK」(info@project-kykk.com)まで。現在、ボランティアスタッフを募集している。主な活動内容は、シャトルバス案内、メーン会場のイベント補助など。募集は9月6日まで。