2012年元旦の朝、初日の出を見ようと300人以上の人が「神戸布引ハーブ園/ロープウェイ」(神戸市中央区北野町1)内のガーデンテラスに集まった。
昨年4月にリニューアル・グランドオープンし市街地に隣接するロープウエーを備えたハーブ園としては国内最大級を誇る同施設。毎年、元旦の日の出予想時刻に合わせてロープウエーの営業を行っているが、昨年はリニューアル工事のため休園。2年ぶりの元旦営業となった朝6時には、ハーブ園山麓駅ロープウエー乗り場に長い列ができた。
この日の兵庫県南部の天気予報は曇りだったが、日の出予想時刻の7時6分、雲の隙間から赤く染まった初日の出が出現。来園者たちは雲の間から強い光を放つ朝日を携帯カメラなどで撮影していた。
園内では現在、冬でも暖かく過ごせるスポットとしてグラスハウス(温室)の展示を充実。「ストレプトカーパス」「フクシア」のハンギングバスケット、「サイコプシス カリヒ ビッグ」などの珍しい品種もそろえた「蘭の小径」など。バレンタインデー発祥の地イタリア・テルニ市から神戸市に寄贈された「愛の像」のある壁面には色とりどりの「カランコエ」が飾られカップルの記念撮影スポットになっている。テラスには神戸の街を眺めながら利用できる「ハーブの足湯」も設ける。
現在、野外のハーブミュージアムではリニューアル1周年に向けて改修工事を実施。斜面を少なくし、車いすやベビーカーでも近くでハーブを見学できるようになるという。
同園の本位田有恒園長は「冬の園内は木の葉が落ちているので見通しがよく、空気がきれいなので眼下の景色がよく見える。また、この時期に飛来する野鳥の観察をする人も訪れる」と話す。「リニューアルオープンでバリアフリーが実現し、より多くの皆さんに利用いただいている。これからもユニバーサルな園内を目指し、神戸市の施設として皆さんに親しんでいただけるように、より一層努力していきたい」とも。
冬季(12月1日~3月19日)の開園時間は10時~17時。入園料は、大人=1,400円、小・中学生=700円(ロープウエー往復乗車料含む)。