神戸のアーケード商店街「三宮センター街」(神戸市中央区三宮町1)に2月23日・24日、2階建てのロンドンバスが出現した。
英マンチェスター市内で実際に運行していた1964年製の2階建てロンドンバス
ロンドンバスは、高さ4.4メートル、長さ8.4メートルの英マンチェスター市内で実際に運行していた1964年製の2階建て。イベント企画会社(加古川市)の上野浩一社長(29)が購入し、昨年10月18日に英国から船で六甲アイランド(東灘区)に到着した。上野さんは「神戸の景観によく合うロンドンバスを神戸で走らせたい」という思いで約1年間、購入可能なバスを探していたという。
現在、今夏の運行を目指して整備や許認可手続きを行っている上野さん。「みんなのロンドンバス」をキーワードにしたプロジェクトを発足し、今後はさまざまなイベントや企画の開催を予定している。
今回は第1弾として「夢が詰まったロンドンバスを多くの人の手で作り上げたい」と塗装し直す前に同車体へ将来の夢などを描いてもらう「夢の落書きプロジェクト」を実施。2日間で通行人ら約2300人が「立派なおやじになれますように」「大好きと思える人と出会いたい」「大切な人を笑顔に」などイラストを交えて描いた。
上野さんは「皆さんが本気で思いを描いてくださっているのを読んでいると自分のやっていることが思っている以上に大きなことだと痛感した。実際に神戸の街を走るときには描いてもらった夢の上から塗装し直すが、皆さんからの夢を内に秘めて神戸の街を走り続けることになる」と話す。「当初はロンドンバスを神戸で走らせたいという思いだったが、今では『ロンドンバスで神戸の街を動かしたい』という気持ちに変わった。このバスが街の活性化につながれば」とも。
「みんなのロンドンバスプロジェクト」の活動は今後、フェイスブックなどで紹介していく。