暮らす・働く

神戸に小児がん専門治療施設-闘病患者「家にいるような環境」を

「チャイルド・ケモ・ハウス」外観

「チャイルド・ケモ・ハウス」外観

  • 0

  •  

 公益財団法人チャイルド・ケモ・サポート基金などは3月29日、神戸ポートアイランド医療センター駅北側の小児がん専門治療施設「チャイルド・ケモ・ハウス」(神戸市中央区港島中町8)の竣工式を行った。

「ハウス」内の様子

[広告]

 2005年に小児がん患者を取り巻く環境を改善したいと発足したプロジェクトによる同施設。「小児がんの闘病患者が自分の家にいるような環境で、家族と共に暮らしながら治療を進めることができる施設」(同法人)を目指し、昨年から建設を進めていた。

 総事業費7億円は、日本財団(東京都港区)が取り組む「TOOTH FAIRYプロジェクト」からの建設資金支援3億円や、積水ハウス(大阪市北区)の寄付金2億2,000万円、企業や個人からの寄付金で賄った。「ここから日本の医療の在り方のモデルを発信したい。運営について今後も皆さまからの寄付をお願いしたい」と、同基金の田村太郎副理事長。

 1階建てで、延べ床面積は約1931.5平方メートル。中には19ある「ハウス」と呼ばれる個室や医療設備のほかに、プレールームやレストランも。「いつでも患者の父親やきょうだいが気兼ねなく訪ねられるように」(手塚建築研究所の手塚貴晴さん)と、「ハウス」には個別の玄関を設けた。

 NPO法人チャイルド・ケモ・ハウスの大薗恵一理事長は「『最先端の小児がん治療』と『家族と一緒に住める』ことを第一に考えた施設。日本の小児医療の環境を変えたい」と話す。「運営には困難も伴うと思うが、一層の努力をしたい。小児がんを知っていただく活動も続けていく」とも。

 今年中の開業を予定している。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース