神戸情報大学院大学(神戸市中央区加納町2)は現在、10月に開講する「ICTイノベータコース」の学生を募集している。
これまでのICT人材育成実績や、途上国への国際協力プロジェクト経験などを基礎とし、「世界的にもユニークで日本初」(同大学副学長の福岡賢二さん)となる同コース。国際協力機構(JICA)などを通じて途上国から派遣される留学生と国内の学生が協力し、「途上国の社会課題解決実践プロジェクト」に取り組む。
国際協力、社会課題解決、イノベーションに興味のある学生を募集し、2年間で実践的に対応できる専門家への育成を目指す。定員は30人。既に海外や国内からも出願があり、「思っていた以上に問い合わせも多く、専門家の育成が必要とされているのだと再認識した」(同)。
福岡さんは「途上国だけでは解決できない問題を、日本にいながらにして国際協力できる場にしたい。学生が卒業してからも動いていくプロジェクトをしていきたい」と意気込みを語る。「途上国には目を背けたくなる貧困や、インフラが整っていない現状がある。そういった人たちを日本に呼んで問題の解決に向けまい進する」とも。
アジアやアフリカなどの途上国では、携帯電話やオープンソース・ソフトウエア(OSS)など、情報通信技術の急激な普及が進み、先進国とは異なるイノベーションが起こっているという。欧米では「ICT4D(ICTを用いた途上国開発)」と呼び、修士課程教育に取り入れるなどの対応が始まっている。
応募要項などは同大学のサイトで確認できる。