神戸・三宮にある都市公園「東遊園地」(神戸市中央区加納町6)のフラワーロード沿い庭園部で5月23日、屋外ディナーパーティー「神戸ホワイトディナー」が初めて開催された。
テーマカラーはホワイト。参加者は全身に白をまとい、テーブル・椅子も白に統一。料理や飲み物、テーブルセットなど全て参加者自らが用意する。フェイスブック、ウェブサイト、口コミのみで告知された同イベントだったが、当日は233人が参加。「神戸で一番ぜいたくな屋外スペース」に参加者それぞれが創造性を発揮してつくり上げ、子どもから大人まで世代を超えた男女が「楽しく幸せなディナータイム」を共有し過ごした。
公共空間である同公園を市民が活用していくための社会実験として行われた同イベント。神戸市が推進している「デザイン都市・神戸」のPRをはじめ、同市が掲げてきたファッション都市、アーバンリゾートといった方向性も、国内外に向け強く印象付けることも期待する。
開催に当たり参考にしたのは、25年前にパリから始まった公共場所を活用しての屋外ディナーパーティー「Diner en Blanc(ディネ・アン・ブラン)」。現在では、ニューヨーク、シンガポール、バンクーバー、キガリ(ルワンダ)など全世界数十カ所の都市に広がり、各所参加者は800人を超える。今春、東京で日本初の「Dine en Blanc」も予定しているという。
実行委員長の福岡壯治さん(神戸電子専門学校 校長)は「参加者の皆さんが口々に、楽しかった、心地よかったと言ってくださり、本当にやって良かった。世代の断絶も無く皆が楽しめたことが狙い通りで、若い人たちからは『神戸の大人の本気を見た』『ここに生まれて良かった』という声もあった。市民として街を所有する感覚も持てた」と話す。「クリエーティブを発揮した人たちが集まることで、お互いに尊敬の念を持ち合え、その一点がとてつもなく心地よかった。デザイン都市はクリエーティブ・シティーの一環であり、『クリエーティブを尊ぶ市民が多く住む街』という思いも確認できた。来年も同じ時期に開催したい」とも。