神戸山手大学(神戸市中央区諏訪山町)は5月23日より、構内を流れる宇治川でのホタル観賞のためにキャンパスを開放している。
繁華な地域である三宮・元町の近傍にある同大学。キャンパス内を横切る宇治川の河川敷では、2002年より毎年5月中旬から6月上旬にかけてゲンジボタルが出現しており、都会の中でホタル観賞できる貴重な場所となっている。
生物学を担当する同大学の吉岡研究室では、出現当初より消長を記録。保護と生態研究を目的に研究室で幼虫の飼育を続けてきた。同研究と教育への利用を進めることを目的に学生と共に「宇治川ホタル研究部」を設立。活動を通じて宇治川のホタルの保護と研究を進めているという。
観察に適するのは十分暗くなる19時45分ごろから。毎年、上流の「足洗滝」と呼ばれている滝までの間の河川敷でホタルの飛ぶ姿がよく見られていたが、3年前の河川改修の影響などで出現は少な目になっているという。
同大学の吉岡英二教授は「期間中は延べ2000人の方が鑑賞に来られている。今年は例年より早めにホタルの発光と飛翔(ひしょう)を確認できているので、昨年よりは姿を確認しやすいかもしれない」と期待を寄せる。
開放時間は19時30分~20時45分。開放期間中は同大学4号館西門から入場。駐車場なし。問い合わせは「宇治川ホタル研究部」(TEL 078-371-8000)。6月3日まで。