「大安亭市場(おおやすていいちば)」(神戸市中央区八雲通5)のマスコットキャラクター「ロダンのたぬき」の着ぐるみが2月2日、一般に完成披露された。
同市場は南北250メートルのアーケード商店街。明治時代から続く神戸最古の市場と言われ、「神戸の台所」として地域住民から親しまれている。
大安亭市場協同組合の桑山鉄男理事長が発起人となって誕生したマスコットキャラクターの名前は「大安亭ロダン」。創作民話と紙芝居が作られ、これまで石像、ぬいぐるみ、パレード屋台、オリジナルグッズなどが作られた。
地元に親しまれてきた大安亭ロダンだったが、地域イベントには肝心の動く立体キャラクターが不在。ロダンがいることで、「明るく楽しい雰囲気になり、子どもたちにも喜んでもらえるのでは」と着ぐるみ製作を決めた。製作費の一部はクラウドファンディングで支援を募り、製作資金に充てた。
お披露目当日は市場内の練り歩きを行い、通行人などと一緒に記念撮影したほか、チラシを配るなどしてPR。着ぐるみを見た人から「待ち望んでいた」「思っていたよりかわいい」「動いているロダンが見られてうれしい」と好評だった。
桑山理事長は「ロダンの名前の由来や創作民話は市場のホームページから見ることができる。ロダンに興味を持っていただくことで地域と市場の活性化につながれば」と話す。「市場では、各店舗前にお店の人の等身大似顔絵人形を設けるなど、お客さんに楽しんでいただけるような仕掛けを行っている。ロダンの着ぐるみが完成したことでさらに面白いことができれば」と期待を寄せる。