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ロボット相撲大会「神戸ヘボコン」 新王者、「最ヘボ賞」連覇制す

事前に応募した初参加を含む18組が「神戸ヘボコン」に出場

事前に応募した初参加を含む18組が「神戸ヘボコン」に出場

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 技術力の低い人のためのロボット相撲大会「神戸ヘボコン」が5月3日、神戸・三宮のフードバー&エンターテインメントスペース「Ageha Base(アゲハベース)」(神戸市中央区下山手通2)で行われた。

参加したロボットと3連覇を逃した頑固一徹さん

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 技術力の低い不器用な人たちが制作したロボットを持ち寄り、トーナメント形式で戦わせて優勝・準優勝・最ヘボ賞を決める同大会。2016年8月に行われた「デイリーポータルZ」主催の本家ヘボコン第1回世界大会に出場した日本チーム「チームタナゴ」の田名後善人さん、亜紀子さん夫妻と長男・一善君。同大会で準優勝したことがきっかけで、2017年2月11日、会場である「Ageha Base」、音楽制作などを行う「Public One」との共同主催で神戸初の自主開催にこぎ着けた。

 4回目となる今回は事前に応募した初参加を含む18組が出場。初回から毎回別のキャラクターに扮(ふん)して参加している「最ヘボ賞」3連覇の頑固一徹さんをはじめ、羊毛フェルトで作った猫とロボット掃除機「ルンバ」から誕生した奇妙な生き物「バルン」の飼い主・さこっちょさん、半人半蛙のサイボーグと呼ばれているヘンテコロボットクリエーター・ケロケロボットさん、遠方からの参加と観覧も含む子どもから大人までが会場に集まった。

 風刺の利いた時事ネタや新元号「令和」をモチーフにしたロボット、まともに動かないロボットなどが集まり、「ヘボい」ロボット同士を何とか戦わせようと奮闘。来場者は熱い声援を送りながらも、ユーモラスな動きに笑い転げてしまっている姿も多く見られた。

 優勝したのは、昨年から2連覇となった中学生参加者・たんたんさんのロボ「サイドローラー」。小学生参加者・ピースさんのロボ「カブトガニくん」が準優勝に輝いた。技術力が最も低かった「最ヘボ賞」を獲得したのはりょさんがコンビニをモチーフに作ったロボ「セブンソンマート」。過去3回出場経験のあるりょさんは、当日参加を勧めた友人に負け準優勝したロボ「テーブルの上のホモォ...」、「動かなくなったゲーム機『ドリームキャスト』を動かしたい」という思いを込めたロボ「DC/DC(直流のDreamcast)」の動画が約1日で再生回数10万回を超えるなど、何かと神戸ヘボコンで話題を作ってきたが、頂点に立ったのは今回が初めて。頑固一徹さんの3連覇を制して新王者となった。

 熱戦を終え、亜紀子さんは「最初は会場の常連客の皆さんがイベントを盛り上げるために参加くださっていたが、今では神戸ヘボコンを目指して、ものづくりをされている学生さんや講師をされている方々などの参加も増え、イベントがしっかり根付いた印象を受けた。神戸ヘボコンをきっかけに創作活動を始める人、自己表現につなげていく人も。私自身、本家ヘボコンに出たことをきっかけにものづくりや発信していくことの楽しさなどを得た。これからの神戸ヘボコンもゆるくヘボく楽しみつつ、参加者の皆さんが何かを始めるきっかけとなればうれしい」と総括した。

 「ヘボコン」は、「デイリーポータルZ」のライターで「ヘボコンマスター」でもある石川大樹さんが企画し、2014年7月19日に初めて東京で開催。同年の文化庁メディア芸術祭の審査員推薦作品に選ばれたのをきっかけに各国のメディアに取り上げられ、これまでにシンガポール、台湾、中国、米国、イタリア、タイなど25カ国以上で開催されている。ヘボコンの「ヘボ」は、日本語で「技術力が低い、下手くそ、安っぽい、低品質」などを意味する「ヘボい」が語源。

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