兵庫県立美術館(神戸市中央区脇浜海岸通1、TEL 078-262-0901)で1月25日、特別展「ゴッホ展」が始まった。
来場者数が45万人を突破し、今月13日まで「上野の森美術館」(東京都台東区)で開催された東京展に続く巡回展。
27歳で画家を志してから37歳で亡くなるまでの活動期間わずか10年で多くの芸術家たちと交流し、持ち前の探求心と創意で独自の画風を打ち立てたファン・ゴッホ。同展では、ゴッホが影響を受けたというオランダ南西部の都市ハーグを拠点に活動したアントン・マウフェなどの「ハーグ派」、フランスで絵画の新たな技法を提唱したクロード・モネやカミーユ・ピサロなどの「印象派」にも焦点を当てて紹介する。
会場では、ゴッホ自身の絵画やドローイング約50点に合わせて、作品の基礎になり方向性を決定づけたハーグ派と印象派の作家たちの作品約30点も展示。ゴッホが家族や友人と交わした手紙を引用しながら交流のあった画家の作品と比較し、どのような関係であったかを明かす興味深い展示となっている。
今回、7年ぶりの来日となる作品「糸杉」をはじめ、「麦畑」「オリーヴを摘む人々」など、ゴッホ晩年の作品を公開するほか、ハーグ派の重要なコレクションを所蔵するオランダ・ハーグ美術館のベンノ・テンペル館長監修の下、イスラエルやスイス、モナコ公国など10カ国・地域、27カ所にわたる所蔵先から作品の借用も実現。記録で確認される限り日本初公開となる「パリの屋根」など、貴重な作品を展示する。
同展限定グッズとしてコミック「ピーナッツ」の人気キャラクター・スヌーピーとコラボ。原作では、スヌーピーがゴッホの作品を持っていたという設定があり、ゴッホに扮(ふん)したスヌーピーや原作漫画を使ったグッズを販売する。音声ガイド(約35分、600円、税込み)のナビゲーターは女優の杉咲花さんが務める。
エントランスにはゴッホの作品「糸杉」のフォトスポットを設置。麦わら帽子も用意し、ゴッホになりきった記念写真が撮影できる。
開館時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。月曜休館(祝日の場合は翌日)。入場料は、一般=1,700円、大学生=1,300円、70歳以上=850円、高校生以下無料。3月29日まで。
※同施設は新型コロナウイルス対策により3月4日~15日が臨時休館となりました。(3月3日追記)
※同施設は新型コロナウイルス対策により3月24日(火)まで臨時休館となりました。(3月20日追記)