「どろソース」で知られる「オリバーソース」(神戸市中央区港島南町3)が8月1日、創業100周年記念商品を発売する。
今年3月に創業100周年を迎えた同社が「より多くの方にオリバーソースというブランドと当社の作るソースを知ってもらいたい」と、1000セット限定のソースセット「The Answer」(3,400円)を神戸阪急、大丸神戸店、大丸芦屋店、オンラインショップで販売する。
クラシカルな味わいが特徴のウスターソース「1923」、「未来のソース」と定義したとんかつソース「2023→」の2本セットで、同社が得意とする「熟成」の技術を生かし、原料に10年間熟成させた12種類の香辛料「エイジドスパイスビネガー」を使う。
「1923」は、創業期である大正時代のソース作りを再現するために神戸産トマトを使う。当時は神戸の露地トマトをウスターソースの原料にしていたという。
「2023→」は、ソースの原料としてこれまでになかったシャインマスカットを使う。地球環境の保全や世界人口増によるタンパク源の代替として注目されている大豆を使った植物性タンパク質「代替肉」にも着目し使っており、フルーティーな甘さと酸味が特徴のシャインマスカットは代替肉の豆臭い後味をマスキング(=包み隠す)するという。
取締役企画室室長の道満龍彦さんは「今回の商品は、100年という長きにわたるソースの研究と開発を経て、今の時代に投げかけるオリバーソースの『答え』でもある。ソースの市場価格はどんどん落ちており、大手企業以外は持続的な企業活動が難しい時代になっている。価格優位性を持たない企業は疲弊し続けているのが現状。開発に10年の歳月をかけた特別なソースを味わってもらい、ソース本来のおいしさと未来への可能性を感じてもらえたら」とも。