「福寿蔵開き」が11月9日・10日、神戸酒心館(神戸市東灘区御影塚町1、TEL 078-821-2911)で開催される。
新酒ができたことを示す「杉玉」を軒先に飾る「蔵開き」会場(昨年の様子)
灘五郷の一つ御影郷(みかげごう)で1751年に創業したという清酒「福寿(ふくじゅ)」蔵元の「神戸酒心館」。9月ごろから約1カ月かけて仕込み作業を行う新酒の完成を祝って毎年この時期に開催しているという蔵開きイベントは1998(平成10)年に始まり、コロナ禍などを乗り越え今年で25回目となる。
両日、朝に「鏡開き」を行い、来場した先着100人に振る舞い酒を提供する。会場では、灘地域で昔から日本酒造りの作業工程で歌われ、時間を計る時計代わりの役目があったという「酒造り唄(うた)」の披露、蔵人(くらびと)による蔵見学(要予約)、しぼりたて新酒や同蔵の酒かすで作った「かす汁」の販売、須磨漁港から取り寄せた魚介のあぶり焼きなどの屋台料理販売などを実施する。
初日の9日は、酒造りの神様として知られる「大神(おおみわ)神社」(奈良県)のご神体の杉葉で作ったのがはじまりとされる「杉玉」を、酒蔵の軒先に飾り付ける。
「神戸酒心館」広報部部長の幸徳伸也さんは「しぼりたてのフレッシュな『福寿』の新酒を蔵元で楽しんでいただける機会として、毎年多くの日本酒好きから好評を得ている。ただ味わうだけでなく、日本酒という伝統文化の奥深さにも触れていただけたら」と話す。
開催時間は10時~16時。入場無料。