神戸・北野坂にあるレストラン「北野ガーデン」(神戸市中央区北野町2)で10月7日、新内節三味線の人間国宝・新内仲三郎さんによる演奏会が行われる。今年春にイベントを計画していたが、東日本大震災の影響で延期になっていた。
仲三郎さんは、国内だけでなく海外でも活躍している新内界の第一人者。伝承邦楽、古典の継承と新作の制作などに取り組んでいる。新内とは、浄瑠璃から派生した三味線と語りが特徴の伝統芸能。
和音・和事にこだわり、日本の「音の美」を伝えることを趣旨に開く同イベント。当日は、お茶席とビュッフェスタイルの食事が振る舞われ、その後「江戸の粋」をテーマに名曲「蘭蝶」「湯島の白梅」が芝生の上で披露される。
演奏は、弾き語り=新内仲三郎さん、浄瑠璃=仲三郎さんの長男・新内剛士さん、上調子=新内仲之介さん。
主催する「和音和事の会」代表の詩人・岡本真穂さんは「人間国宝の声と三味線で聞く名曲は、人間の情と切なさが心に残る。神戸ではあまり聞くことができない新内の一流の芸に触れていただきたい」と話す。「少しでも蔵元が元気になればと思い、土産に灘の酒を用意した。これも日本の文化」とも。
開催時間は18時~21時30分。雨天決行。料金は2万円(食事、お茶席での一服、土産など含む)。定員80人。問い合わせはカフェサロン「北野菱花(きたのりょうか)」(TEL 078-241-7767)の岡本さんまで。