1967(昭和42)年から1968(昭和43)年にかけて放映され、当時の子どもたちに大人気となった特撮ヒーロー番組「ウルトラセブン」の中で神戸が舞台となった回がある。第14・15話の「ウルトラ警備隊西へ」だ。この神戸市内ロケ地を訪ねる「巡礼ツアー」が3月8日、神戸市中央区~灘区で開催された。
同ツアーは、灘地域の魅力を伝えるポータルサイト「ナダタマ」などを運営している慈憲一さんらが関わる「灘百選の会」が働きかけ、神戸新聞社や神戸新聞旅行社と共同で開催した。慈さんが、番組中のヒロイン「友里アンヌ隊員」役のひし美ゆり子さんともツイッターを通じて知り合いになり、ゲスト参加が決定したことで全国からファンの申し込みが殺到するツアーとなった。
ツアー当日は、公募で選ばれた30~50代のファンが参加。中には特注のウルトラ警備隊の衣装に身を包むファンも。ポートタワー前(セブン役のモロボシ・ダン隊員を撮影)でひし美さんと満田監督が合流し、かつての少年たちのテンションは最高潮に。数多くのシーンを撮影した摩耶埠頭では、「(ペダン星人のスーパーロボット)キングジョーを狙撃するシーンを撮影したのはここです」などと、具体的なシーンのパネルを手に事務局から解説。これを受けて満田監督やひし美さんも、実際の立ち位置や手ぶりと共に撮影秘話を披露するなど、終始和やかな雰囲気だった。
「(並んでお話ししているときは)憧れのアンヌ隊員に見つめられて完全にフリーズしてしまいました」と慈さん。「まだウルトラセブンの続きを見ているような非現実的な気分」とも。