「アニメーション神戸」の授賞式が11月2日、神戸国際会議場メインホール(神戸市中央区港島中町6)で開催される。
同賞は、「アニメ」として世界的に評価が高い国内の商用アニメーションに対する顕彰を行うもので、併せて未来のコンテンツ・クリエーターとなる人材の発掘、育成に向けたコンテストや実践型ワークショップを実施するもの。第13回アニメーション神戸賞個人賞は監督の磯光雄さん、特別賞は作家・脚本家の辻真先さん、作品賞・劇場部門は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」に贈られる。
主催の神戸市と声優の神谷明さんが実行委員長を務めるアニメーション神戸実行委員会では、「アニメーションという文化とデジタル技術の融合を通じて、デジタル映像を中心とするICT関連産業の振興・集積を図る」(同)ため、全国的なデジタルコンテンツ振興の動きに先駆け、神戸地域の情報化を推進するシンボルとして1996年度から同イベントを開催している。
地域の教育機関の学生等による作品制作も奨励しており、多くの利用者が手軽にアニメーション作りを体験できる場としての「Webアニメコンテスト」、プロとして活躍する監督などのアドバイスを受けられる「デジタル・クリエーターズ・コンテスト」、さらにプロの技を直伝する「実践型ワークショップ」などを通じて、未来のコンテンツ・クリエーターとなる人材の発掘・育成に努める。今回も、授賞式をはじめとする多彩なイベントで神戸を盛り上げていくとともに、授賞式を中心とするメーン開催日の模様をインターネット上でライブ中継するほか、オン・デマンドでも配信する。
審査委員長を務めるエムディエヌコーポレーション(東京都渋谷区)の藤岡功社長は「熱のこもった審査委員会だった。動員数や売り上げなのか、話題性なのか、あるいは秀作主義なのか。授賞のポイントは各賞ごとに異なるが、商業的成果だけを基準としない『アニメーション神戸賞』らしいラインアップにたどり着いたと言える」と話す。「第1回アニメーション神戸における受賞作『新世紀エヴァンゲリオン』が『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』として今一度作品賞に選ばれたのも、当審査委員会にとって感慨深い出来事。『アニメーション神戸賞』の原点を見直す審査委員会を通して選考された、自信の受賞作品・受賞者ぞろいであることは言うまでもない」とも。
授賞式の開催時間は13時~17時30分。