関西電力が主催する障害者アート公募展「かんでんコラボ・アート21」が1月6日、神戸らんぷミュージアム(神戸市中央区京町、TEL 078-333-5310)で始まった。
同展は、関西地区在住の障害者から昨年公募したアート作品の中から入選作品を選び、作品を同社京都支店など関西地域の8カ所で巡回展示するもの。8回目の開催となった今回は昨年を250点近く上回る976点の応募作品の中から30点が入選した。
公募作品のテーマは自由。作品の種類は油彩画、水彩画はもちろん、日本画、水墨画、CG、陶芸や木工、織物など素材や手法も自由。最優秀賞に選ばれた西岡弘治さんの「楽譜 Vivace.」はキャンバス上に異なる曲の楽譜が大胆に描かれた作品。審査員からは「演奏を指示するための楽譜だが、音符が読めない人も何か口ずさんでしまうような感覚を与えてくれる。作者が楽しんで描き、創った作品は見る者にもその楽しさを伝える。いっけん手早く描いたように見えるが、地塗りした白地にしっかりと描きこまれていて作者の思いも伝わる」と評価を得た。ほかにも、陶芸作品や糸を編んで竜に見立てた作品などが選ばれた。
同社地域共生グループの江口麻衣さんは「来場される方には、パッと見て『すごい』だけで終わらず、描き方や作品に込められた思いを感じながら近くでゆっくり見てほしい。すべての作品1点1点が見どころなので、見る側も作品と向かい合っていただければ」と話す。今後については、「出品者に展示されて良かった――と思っていただける公募展にしたい。それぞれが自身の思いを注いだ作品ばかりなので、すべてを展示できないのが残念。展示方法についても検討していきたい」とも。
開館時間は10時~17時。月曜休館。入館料は、大人=400円、小人(中学生以下)=200円。今月18日まで。