兵庫県立美術館(神戸市中央区脇浜海岸通1)企画展示室で4月12日、特別展「夢見るフランス絵画-印象派からエコール・ド・パリへ」が始まった。阪神・淡路大震災20年展の一環。
ある収集家が集めた作品の中から、フランス近代の作家16人による優作71点を紹介する同展。うち数点は展覧会に出品されたことがあるが、まとまって展示されるのは今回が初めて。
会場は、モネ、シスレー、セザンヌ、ルノワールなどの作品を展示する「第1章 印象派とその周辺の画家たち」、ルオー、ヴラマンクなどの作品を展示する「第2章 革新的で伝統的な画家たち」、ユトリロ、モディリアーニ、藤田嗣治などの作品を展示する「第3章 エコール・ド・パリの画家たち」の3つの章で構成。19世紀後半から20世紀半ばまでの美術の流れを厳密かつ綿密に追ったコレクションではなく、明治期以来続くフランスの芸術・文化への憧れを背景に、「作品に見る喜びとくつろぎを求める収集家個人と作品との対話をこそ重視してつくられたコレクション」として紹介するという。
11日に行われた開会式では、同館の蓑豊館長らがテープカットを行い、あいさつした。「あるコレクターが集めた夢のある作品がこんなに多く日本にあった。たくさんの人にこの爽やかな絵を見ていただく時期を迎えていると思う」
会期中、成城大学・千足伸行名誉教授による記念講演会「フランス近代絵画の黄金時代:印象派からエコール・ド・パリへ」(5月4日)、こども向けイベント「“アブラエ”ッテナアニ?」(同5日)などのイベントを予定する。
開館時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。月曜休館(5月5日は開館、同7日は休館)。入場料は、一般=1,300円、大学生=900円、高校生・65歳以上=650円、中学生以下無料。6月1日まで。