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神戸版「税金はどこへ行った?」サイト開設-地元大学院生がオープンデータ活用

神戸版サイトを構築した神戸情報大学院大学の谷川佳延さん(右)と青田慎也さん(左)

神戸版サイトを構築した神戸情報大学院大学の谷川佳延さん(右)と青田慎也さん(左)

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 自治体の税金の使い道を可視化するウェブサイト「税金はどこへ行った?」の神戸市版が5月21日、神戸情報大学院大学(神戸市中央区加納町2)の学生によって一般公開された。

公開した「税どこ」サイトをバックに

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 同サイトは、イギリスのオープン・ナレッジ・ファウンデーションが2004年に立ち上げたプロジェクト「Where Does My Money Go?」を原形とし、2012年から日本各地で市民が自発的に公開を進めているサイトの神戸市版。市民として自治体に支払った税金がどのように使われているか知る権利はあるものの、簡単に知るすべがなかったため、およその年収を入力すると1日あたり税金使途の内訳額が項目ごとに自動計算され、誰にでも直感的に把握できるように作られている。

 公開時点で既に140自治体のサイトが立ち上がっており、兵庫県では2013年8月の伊丹市、2014年3月の尼崎市に続いて3例目。他自治体のサイトよりも税金使途の分類項目をより詳細にし、「福祉・医療の充実に」>「福祉の充実に」>「子育て支援に」などと3階層目まで視覚的に把握できるようにした。年収に応じた給与所得控除も反映し、より市民個々人の実態に沿った情報公開を可能としている。

 開発に携わった同大学院修士2回生の谷川佳延さんと青田慎也さんは「日本で最初に公開した横浜市の事例に触発され、神戸市でもやってみたいと思ったのがきっかけ」と話す。実際のサイト構築にあたっては、オープンデータ活用拠点「オープンデータ・ラボ」のアドバイザーも務める同大学院講師の吉田博哉さんに指導を受け、神戸市行財政局の担当者とも何度も打ち合わせを重ねながら進めた。

 「自治体の税金使途を調べる中で、自分が住んでいる地域にいかに無関心だったかを痛感した」と谷川さんと青田さん。「オープンデータの可能性を実感できたので、今後はオープンデータ・ラボとも協力しながら、丹波市や淡路市など県内の他地域でも同様のサイトを公開していきたい」と意欲を見せる。

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