大学生が運営する音楽イベント「スイング・ジャズ・クルーズ in 神戸ハーバーランド」が10月3日・4日、神戸ハーバーランドスペースシアター(神戸市中央区東川崎町1)などハーバーランド内の4カ所で開催された。
同イベントは「大学生の手によって神戸とジャズの魅力を伝える」ことを目的に開催され、大学生、社会人、プロのミュージシャンなど300人以上が1日中ジャズを演奏するもの。3日は前夜祭とし、17時からモザイク会場のみで演奏。昨年の開催時は約7,000人の来場者数があり、今年の来場客は約8,500人(同イベント実行委員会発表)と前年を大きく上回った。
開始前に「準備は万端。天気も晴れたし、あとは大成功させるだけ。始まるのがすごく楽しみ」と話していた同イベント実行委員長の外池誠基さん。約1年にわたってともにイベント開催準備に取り組んだメンバーに対しては、「最初に比べて全員に大きな責任感が出て、自分の判断で動けるようになってきた。このイベントが開催できるのはみんなの努力があったからこそ」とも。同実行委員の八十(やそ)彩香さんは「外池さんは気が利いて、みんなが信頼する頼りになるリーダー。みんなで作り上げたイベントなので、お客さまがどんな反応をしてくれるか楽しみ」と話していた。
12時から始まった同イベントのトップバッターは、女子大生のみで構成するビックバンド「Strawberry Sundae Jazz Girls」。ボーカルと小中学生を中心としたチアリーダーを携え、「キューティーハニー」「君の瞳に恋してる」などを演奏した。ほかにも10以上の大学の学生バンドや、同実行委員の呼びかけに応じた社会人やプロミュージシャンまで、総勢300人以上の演奏者が集まった。
各バンドの演奏中、ソロパートを演奏し終えた演奏者に会場ギャラリーから大きな拍手や声援が送られ、中には照れ笑いを浮かべる演奏者も。ビックバンドの迫力のある演奏に加えて小編成のバンドがボサノバやR&Bを演奏するなど、会場によってさまざまな音楽を楽しめるイベントとなった。
スペースシアターで最初から最後まで演奏を聞いたという60代の男性は「ジャズが大好きで、普段は北野のジャズバーなどでジャズを楽しんでいる。しっとりとしたジャズもいいが、若者が奏でるパワーのあるジャズは聴き応え十分で大満足。今の若者も捨てたもんじゃないね」と笑顔をみせる。家族でハーバーランドを訪れていた前田さちさん(11)は「今ピアノを習っている。いっぱい練習して、わたしも(イベントに)出たい」と笑顔で話していた。