神戸で「シャドーボックス」展-8~10枚紙を重ねた作品37点展示

豆電球を作品の中に設置した作品

豆電球を作品の中に設置した作品

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 神戸らんぷミュージアム(神戸市中央区京町、TEL 078-333-5310)で10月27日、企画展「シャドーボックス展 -灯りと光-」が始まった。

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 同展はシャドーボックス作品37点を展示するもので、出展は千葉喜久枝さんと千葉さんが主宰する「レディーローズ シャドーボックス」教室の30人。展示する作品は花や童話、街並みなどをモチーフにした作品などさまざま。同館での開催に合わせ、「今回初めて使った」(千葉さん)という豆電球を作品の中に設置した作品も展示する。

 シャドーボックスとは、同じ絵柄のプリントを切り貼りしながら立体的に仕上げる手工芸で、完成した作品を奥行きのある額の中に入れることからその名がついたといわれている。製作は遠くのものから順に近くのものへと紙を重ねていき、より立体感を出すために1センチ程度に切ったウッドラックパネルを紙と紙の間に重ねる工夫も。同展で展示される作品は8~10枚の紙を使用して作られ、制作に半年から1年を要した作品も展示。

 シャドーボックスとの出会いは25年前のニューヨークだったという千葉さん。「仕事関係の方の家に呼ばれた時、初めて壁に飾られていたシャドーボックス作品を見た。紙でできているものがどうしてこんなに立体的なのかと感動し、それからその方に習いに行った」と当時を振り返る。それから自身も技術を教えるようになった千葉さんは「指先の器用な日本人がどんどん紙を重ねて作品はもっと立体的になっていった。だが、単純に紙を重ねればいいというものではない、できるだけ自然に額の中に創り上げることが大切」と話す。

 「線のきちっとした、遠近感のある風景画の方がシャドーボックスにしやすい」と話す千葉さんや同教室の講師を務める尾崎さん、大西さんは、作品製作に真剣に取り組むがゆえに、神戸・三宮や大阪・梅田などに行くと、ビルが乱立する様子を作品に見立ててしまうことも。

 千葉さんは「平面のものが立体的になることが魅力。流れ作業で同じものを作るのではなく、一つひとつ心を込めて作っているので作品には愛着がある」と話す。「『孫にプレゼントするのが楽しみ』『家に飾りたい』とそれぞれが楽しみながらやっている。今は自分の作品が額に入って戻ってきたときの生徒の顔を見るのが楽しみ」と笑顔を見せる。

 開館時間は10時~17時。月曜休館。入館料は、大人=400円、小人(中学生以下)=200円。11月15日まで。

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