神戸学校に作家・西加奈子さん-「『笑い』のツボの拡げ方」テーマに講演

講演をする作家の西加奈子さん

講演をする作家の西加奈子さん

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 フェリシモ(神戸市中央区浪花町)主催の「神戸学校」が3月13日、作家の西加奈子さんを迎えてエスパスフェリシモホール(須磨区)で開催された。テーマは「どうせなら笑って生きたい ~『笑い』のツボの拡げ方~」。

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 西さんは2004年「あおい」でデビュー。2005年「さくら」が26万部を超えるベストセラーとなる。その後「きいろいゾウ」「うつくしい人」「きりこについて」などを発表している。

 イラン・テヘラン生まれ、小学生時代をエジプト・カイロ過ごし、中学、高校、大学時代を大阪で過ごした西さんは、25歳で「作家になりたい」と思い26歳で上京。初めは孤独感から「どうして東京に来てしまったのか」と考えることもあったという。西さんは「小説が好きだったから頑張れたが、最初は寂しすぎて毎日泣いていた。でも小説を書くしかない状況を作りたかった」と当時を振り返った。

 講演で「思い入れのある作品は?と聞かれるといつも、最新刊です、と答えている。これ以上はできないというものを常に超えていきたい」という西さん。「これからもずっと作家でいたい、作品を書き続けていきたい。ずっと笑って調子に乗らず、感謝の気持ちを忘れない自分でいたい」とも。

 ほかにも西さんのホームページをスクリーンに映し、西さんが描いた絵画も紹介。多くの作品は「ちょっと汚いのがかわいい。大切にしなくてもいいから」と段ボールにクレパスで描かれ、大きさや形もそれぞれ。西さんは「大人になってからクレパスやはさみを使うとすごく楽しい」と笑顔で話した。

 続く質疑応答では、会場から「大事にしていることは?」と問われた西さんは「家が好きだから、自分の部屋には好きなものしか置かないこと。柄物が好きだから動物を置いたり、色に触れることが好きだからカラフルにしたりしている」と答えた。

 フェリシモが主催する「神戸学校」は1995年の阪神淡路大震災をきっかけにスタートし、今回で155回目を数えた。参加料は全額、「あしなが育英会」の神戸レインボーハウス運営支援に活用される。

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