神戸学校に結城昌子さん-「モナ・リザ」落書きワークショップも

講演を行う結城昌子さん

講演を行う結城昌子さん

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 フェリシモ(神戸市中央区浪花町)主催の「神戸学校」が8月21日、アートディレクターでエッセイストの結城昌子さんを迎えてエスパスフェリシモホール(須磨区)で開催された。テーマは「名画はあそんでくれる」。

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 主にアートと子どもたちをつなぐ活動をしているという結城さん。講演では「名画とはいい友だちのようなもの。いい絵というのは人を励まし、慰める力を持つ。いい絵を1枚見ると世界が変わったり、勇気がわいたりするもの。だからこそたくさんの人に『いい絵を見よう』と語り続けている」とその魅力を語る。

 講演中、参加者全員に色の濃度を80%程度に落とし、はがきサイズに複写した「モナ・リザ」を配布。全員で落書きをするというワークショップを開催。結城さんが選んだ面白い作品をスクリーンで紹介したが、中にはタバコをくわえ手にワインを持たせたものや、おかっぱ頭のものなどが紹介され、会場からは大きな笑いが漏れた。

 その後行われた質疑応答で、会場から「絵画をパソコンで見ること、実物を見ることの違い」を問われた結城さんは「これからのわたしたちにとってとても大事な問題」と回答。「正直言うと、本物だから見ることができなくなってしまうというなら、わたしはレプリカでもいいから見たい。画集で見るのは感動を損なうことなく見られる場合が多いが、個人的にモニターを通して見ると残念に思うことが多い。複製画には大きな可能性があるのでは」と話した。

 結城さんは世界各地の美術館や名画にまつわる土地を訪ね歩きながら、名画とのコミュニケーションを提案する書籍を企画執筆している。主な著書に「ゴッホの絵本・うずまきぐるぐる」「小学館あーとぶっくシリーズ・全13巻」などがある。

 フェリシモが主催する「神戸学校」は1995年の阪神淡路大震災をきっかけにスタートし、今回で160回目を数えた。参加料は全額、「あしなが育英会」の神戸レインボーハウス運営支援に活用される。

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