神戸市中央区内のスターバックスコーヒー5店舗で9月4日から、「DEBLI Project Artツアー2008」が開催されている。

　同展は、スターバックス コーヒー ジャパン（東京都渋谷区）と国内外のクリエーターらが参加する「DEBLI Project」が共同で行うリサイクルアート展。同社が「DEBLI Project」のコンセプト「再利用＝Re cycle（リサイクル）を越えた再創造＝Re create（リ・クリエート）」に賛同してコラボレーションが実現した。

　展示している作品の元となっているのは、2005年に開催された「愛・地球博（日本国際博覧会）」に出品された西本剛巳さんの素焼きの動物400体。同博後の移転先が決まらず行き場を失っていた陶器の動物たちを白いキャンバスに見立てアートにするという「DEBLI Project」の呼び掛けに196人のアーティストが参加。400体のアート作品として「リ・クリエート」した。

　作品の展示は7月1日の東京・銀座マロニエ店を皮切りに、札幌、仙台、福岡、大阪、神戸の全国5都市で開催。神戸市内では神戸国際会館SOL店、神戸旧居留地店、三宮生田新道店、三宮ダイエー店、三宮磯上店の5店舗に約20点ずつを展示。俳優の古田新太さんや歌手の持田香織さん（谷本キヨミさんとの合作）、ヒロ杉山さんら、著名なアーティストの作品も展示する。神戸市中央区内での開催は9月26日まで。

　同展の開催店舗限定で、作品のモチーフとなっている動物のシルエットがデザインされた「スターバックス DEBLIタンブラー」（350ミリリットル、1,500円）を販売する。「お子様でも色鉛筆やクレヨンで色を塗りやすい工夫をしている」（担当者）という同商品内の台紙はホログラムでコーティング加工されているが、動物のシルエット部分には加工されていない。

　同社広報担当は「ゴミになるはずだったものが196人のアーティストによって世界に一つしかないアートとして蘇った。薄く繊細な厚さ3ミリの素焼きの陶器が元となっているが、アーティストによってひとつひとつの作品が全く違う雰囲気を醸し出しているところにも注目してほしい」と話す。「各店に展示している作品が異なるので、違う店でも作品を見ていただきたい。大阪でも同じ時期に開催しているので、雰囲気の違いを感じていただければ」とも。

　開催店舗では開催中利用客の協力で、スリーブなど使用後にはゴミとして処分されるものを回収し、それらを材料としたアートを作成。完成した作品は同展の全国ツアーから戻ってきた動物たちとともに10月、銀座マロニエ通り店で展示される予定。