神戸学校に放送作家の小山薫堂さん-「紙ツイッター」ワークショップも

講演を行う小山薫堂さん

講演を行う小山薫堂さん

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 フェリシモ(神戸市中央区浪花町)主催の「神戸学校」が11月20日、放送作家で脚本家の小山薫堂さんを迎えて同社で開催された。テーマは「人をしあわせにするためにできること~神戸への贈りもの~」。

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 小山さんは「料理の鉄人」や「ニューデザインパラダイス」などの番組を数多く企画する放送作家として活動する傍ら、初めて映画脚本に挑戦した2008年公開の映画「おくりびと」では第81回米アカデミー賞外国語部門賞、第60回読売文学賞戯曲・シナリオ部門賞などを受賞した脚本家。国内外で高い評価を受けている。

 講演で、18歳より約28年間にわたってラジオやテレビの放送作家をしながら、最近ではバーやレストランも経営していると明かす小山さん。「自分でも行き当たりばったりな人生だと思う。目先のものをどういい方向へクリアしていくか、どうやって最良の分岐点を選んでいくかばかりを考える人生を歩んできた」と振り返った。「人を喜ばせるサプライズが大好き」と話す小山さん、前方のスクリーンで実際にサプライズに使用したビデオを流した。ほほ笑ましい内容と小山さんの軽快なトークで会場から大きな笑いを誘う一幕も。

 その後、会場の参加者も一緒になり「紙ツイッター。自分の一番近い人へ10分で書ける手紙」と題したワークショップを開催。参加者の最近書道家として独立したという男性は、自身の妻へ向け「あなたがいるから頑張れる。ありがとう」と手紙を読み、同席していた妻から男性へ向けては「悔しい、うらやましい、腹が立つ。でも、ありがとう」と応えた。小山さんは発表のお礼にと、夫婦に「夜が明ける前の闇が一番暗い」と書いた手紙を渡した。

 続いて行われた質疑応答で、参加者から「幅の広い仕事をされているが、すべての発想の源は?」と問われた小山さん。「一つは、照れくさい言葉になるが『思いやり』。ものにも感情移入すると日々さまざまな発想が浮かび、幅広い仕事ができる。もう一つは『神様にフェイント』をかけるような動きをすること。想像できないような動きをすることで、新しい出会いがあって、また新しい人生につながっていくのでは」と答えた。

 フェリシモが主催する「神戸学校」は1995年の阪神淡路大震災をきっかけにスタートし、今回で163回目を数えた。参加料は全額、「あしなが育英会」の神戸レインボーハウス運営支援に活用される。

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