130年ぶりに本州で見ることができる天文現象「金環日食」が観測された5月21日朝、神戸市内でも多くの人々が天体ショーを楽しんだ。
「金環日食」は、太陽の前に月が重なり、太陽の外側がリング状に輝いて見える現象で、兵庫県内で観測できるのは282年ぶり。市内ではこの様子を写真に収めようと多くの写真マニアが望遠レンズを東の空に向けた。
6時17分に日食が確認され、太陽の右上から徐々に欠け始めるがあいにくの空模様。雲が厚くなかなか観測できない状態が続いたが、金環食状態になる7時28分の少し前、ようやく雲の隙間から太陽が顔を出す。その様子に「見えたー!」と日食眼鏡で観測していた学生らから歓声と拍手が沸き起こった。その後、約3分間「金環日食」が観測された。
この日、市内各地ではさまざまな観測イベントが開催された。神戸クルーザーが運営するミュージック・グルメ船「神戸コンチェルト」(神戸市中央区東川崎町1)では、普段運航のない特別便を6時30分~8時に運航する観測クルーズ。神戸市立青少年科学館(港島中町7)では、7時から本館屋上や天体観測室などで観察会が開かれた。
国内で次に見られるのは北海道で、18年後の6月だという。