システム開発やウェブ制作を手掛ける神戸デジタル・ラボ(神戸市中央区京町)が10月3日、創業20年を迎えた。
創業のきっかけとなった「がれきの中から見つかったMOディスク」
阪神・淡路大震災が発生した1995年1月17日が「創業を考える大きな転機だった」と振り返る同社の永吉一郎社長。父親から引き継いだ広告代理店が入居していたビルも震災で全壊し、事業継続は難しいと諦めかけていた中、業務データをバックアップしていた数枚のMOディスクをがれきの中から発見。そのデータを元に2週間で業務が再開でき、「データとネットワークで世の中は変えられる」と実感。同年10月3日、新たにIT企業を創業した。
創業後は「神戸のまちと企業、技術者を元気にする」を理念に掲げ、デジタルコンテンツ制作からホームページ制作、技術者派遣、客先常駐型のシステム開発など、「顧客が次に必要としているものは何か」を考え、試行錯誤を続けてきた同社。近年では、システム開発会社からサービス提供会社へと大きく意識転換を図り、情報セキュリティーサービス「ProactiveDefense」(プロアクティブ・ディフェンス)やサイト内検索サービス「sui-sei」(すいせい)など、独自のサービスを提供し始めている。
同社広報室の舟橋健雄さんは「これまで20年間の歩みは、全て今後のさらなる20年のために必要だったと思う。これからも『お客さま目線のプロ集団』として、神戸から日本全国・世界へ価値あるサービスを提供していきたい」と話す。