三宮のビル8階にある現代和食の店「年中万菜録(ねんじゅうばんざいろく) 月うさぎ」(神戸市中央区北長狭通2、TEL 078-325-3327)が10月10日、1周年を迎えた。
店主は京都出身の小西陽介さん。16歳で料理の世界に飛び込み、20代は関東でフレンチとイタリアン、30代は大阪などで和食を経験し40代で独立。今までの経験を生かし新天地となる神戸三宮で、旬の食材を和食・イタリアンなどの技法を織り交ぜながら調理し、自由な発想で料理を仕上げる。
食材は和牛、神戸ポーク、淡路鶏、昼網魚介、農家から直接仕入れる有機野菜、布引の水など、小西さん自身が「良い」「お客さまに食べてほしい」と思ったものを使う。器にもこだわり、清水焼や珠洲焼などを用いて、目でも楽しめる一皿を提供。店名にもこだわり、江戸時代の書物「年中番菜録」に倣い多様な料理を和食ベースに「現代和食」としてアレンジしたいという思いと、「今昔物語集」の仏教説話の月の兎(うさぎ)の慈悲行動を客へのサービス精神の根幹にしたいという思いから名付けたという。
店舗面積は20平方メートル。席数はテーブル8席、カウンター11席、テラス10席を用意。店内は白と黒を基調にモダンで落ち着いた「大人を楽しむ空間」に仕上げた。モニターでは洋画を中心とした昔のモノクロ映画を常時上映。神戸海上花火大会も望めるテラス席と「ちょい飲み」シーンにも利用できるカウンター席を設ける。
人気メニューは「セロリのきんぴら」(500円)、「冬瓜(とうがん)と牛スジの黒こしょう煮込み」(750円)、「湯葉とチーズのとろり揚げ」(650円)、「神戸ポークの唐揚げカレー風味」(780円)、「和牛ハンバーグ」(880円)など。コースメニューは「万菜録コース(全8品)」(3,500円)、「ちょっと贅沢(ぜいたく)なコース(全8品)」(4,980円)を提供する。
ドリンクメニューは「生ビール アサヒプレミアム熟撰」、チューハイ(以上390円)、「月桂冠古酒3種飲み比べ 京都伏見」(980円)、「与謝娘大吟醸」(1,500円)、グラスワイン(450円)などを取りそろえる。
小西さんは「1年はあっという間だった。温かい神戸のお客さまに支えられ新天地で頑張れた。リピーターも増え、どのようにすれば、お客さまに楽しんでいただけるかを考えるのが幸せ」と話す。
営業時間は17時~24時。