セキュリティーレベルの高い医療系ソフトウエアとハイレベルなセキュリティーエンジニアの創出を目指して5月28日・29日、神戸デジタル・ラボ(神戸市中央区京町)で「医療セキュリティハッキングコンテスト神戸2016」が開催される。現在、同コンテストへの参加者を募集している。
標的となりやすい大手企業を含め行政機関や中小企業でも、個人情報の漏えいは後を絶たない。医療業界も例に漏れず、情報セキュリティーの強化は早急に成果の求められる課題だ。同コンテストは2003年に先端医療産業特区に認定された神戸から医療業界の情報セキュリティーレベルの底上げを狙う目的で開かれる。
競技は地域医療連携の現場で使われる医療系ソフトウエアに対し、セキュリティー上の脆弱(ぜいじゃく)性を探す「バグハンティング」技能の質と量を競う。2日間を通して最も深刻な脆弱性またはもっとも多くの脆弱性を最初に発見したチームの勝利となる。1位のチームには賞金10万円、参加対象は高校生以上の男女。1チーム4人まで、1人から応募できる。30人まで受け付ける。
同社セキュリティーソリューション事業部の近藤伸明さんは「将来セキュリティーエンジニアを目指す学生やセキュリティーに興味のあるエンジニア、ホワイトハッカーの方に参加いただきたい。医療業界のシステムについて、現状は閉じたLAN内にあるから安全との認識で、あまりセキュリティー対策が本格的になされていない傾向にある。これを改善したい。関西のセキュリティー関連の人材を育成したい」と話す。
イベントの詳細、申し込みは同社のウェブサイトで確認できる。